猫の寒さ対策はおこなっていますか?
地域によっては10月に初雪が降り、11月になれば全国的にも寒い日が増えていきます。
そして、この時期になると毎年聞かれるのが「猫の寒さ対策どうする?」という話題です。
今回は寒い冬を健康で快適に乗り切るための対策や健康管理について紹介したいと思います。
あわせて、猫が寒がっているサインも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
猫の寒さ対策は必要なの?

猫の先祖であるリビアヤマネコは砂漠地帯で暮らしていました。
そのため、乾燥や暑さには比較的強いのですが、寒さには弱いのです。
また、猫は筋肉量が少ないこともあり、体温が上がりにくく必然的に寒さに弱いと言われています。
寒がりな猫の特徴としては、シングルコート、短毛種、スフィンクスなどの無毛種があげられます。
無毛種は服を着せるなどの寒さ対策が必要になる場合もあるでしょう。
一方でメインクーンやサイベリアンなどの長毛種は、比較的寒さに強い傾向です。
とはいえ、やはり猫は寒がりですから、快適に過ごせるように寒さ対策をする必要があります。
猫が寒がっているときに見せる5つのサイン
猫は寒いと感じたときにどのようなサインを見せるのでしょうか?
ここでは、わかりやすいサインを5つ紹介します。
寒さ対策をはじめる目安にもなりますから、ぜひ覚えておきましょう。
1.丸くなって寝ている
猫は寒くなると、体の熱を逃がさないように体を丸め、じっとして動かなくなります。
愛猫がいつも寝ている場所で丸まっている、最近よく寝ているなと感じたら寒がっているサインかもしれません。
必要に応じて、寒さ対策を開始しましょう。
ある研究によれば、気温が13度以下になると体を丸めて寝るようになり、気温が上がるにつれて少しずつ丸まり方がゆるくなっていき、気温が21度を超えると伸びて寝るようになる傾向があったそうです。
なお、猫が寝る時間が増える理由として体調が悪いという可能性もありますので、よく観察して判断してください。
2.人や猫にくっつくようになる
猫も寒くなると人肌が恋しくなるようです。
夏の間は見向きもしなかったのに、膝の上に乗ったり、抱っこをせがんだり、布団に潜り込んだりといった機会が増える猫もいます。
また、多頭飼いの場合は、猫同士でくっついて眠る姿も見られるようになることも。
お互いにくっつくことで、暖を取っていると考えられます。
3.暖房器具から離れない
猫は暖かい場所を見つける天才です。
寒いときには、自分で暖かい場所を見つけて移動します。
そのひとつが、暖房器具のそばです。
猫によっては、ストーブのスイッチを入れるのを待ち構えています。
スイッチを入れた瞬間にストーブの前を陣取って動かなくなることも。
猫がずっと暖房器具のそばから離れないときは、寒いと感じている可能性があります。
室温が低くないか確認して寒さ対策をしてあげてください。
4.毛を逆立ている
猫は寒いと感じているときに毛を逆立てます。
毛を逆立てることで、体のまわりに空気の層をつくり、保温性を高めているのです。
ダウンジャケットの保温の仕組みを想像するとわかりやすいかもしれません。
ダウンジャケットは羽毛の中に空気をたくさん含ませることで、空気の層が断熱材の役割をして、保温性を高めています。
猫も毛を逆立てることで同じような効果を得ているのです。
もし、冬に猫が怒りや恐怖、興奮を感じているわけでもないのに毛を逆立てていたら寒いと感じている可能性が高いでしょう。
5.水を飲まなくなる
寒くなるとさらに水を飲まなくなる猫も多いと言われています。
水を飲んで体が冷えることを嫌がる、運動量が減ってのどが渇きにくいことが原因とされています。
そのため、意外に思うかもしれませんが冬も脱水症が多いのです。
また、飲水量が減ることで泌尿器の病気のリスクが増えます。
詳しくは後述しますが、ごはんをしっかり食べて元気もあるのに水を飲まないというときは注意しましょう。
関連記事:猫の特発性膀胱炎とは?よくある症状と治療法・予防法について解説
猫の寒さ対策で暖房を使う目安と快適な室温
猫が快適だと感じる温度は20〜28度、湿度は50〜60%程度です。
そのため、暖房を使う目安は20度前後とされています。
20度を下回る日が出てきたら愛猫の様子を見ながら寒さ対策をはじめましょう。
一般的に冬の室温は22〜25度を目安にし、乾燥しすぎないように加湿器を使用するなどの対策が必要です。
ただし、子猫や老猫、病気の場合は、もう少し暖かくしてあげるべきでしょう。
低月齢の子猫はさらにしっかりとした温度管理が必要です。
ライフステージに合わせて寒さ対策をおこないましょう。
猫の寒さ対策におすすめの暖房器具とあったかグッズ
猫の寒さ対策にはどのような暖房器具が適しているのでしょうか?
使用上の注意点も含めて見ていきましょう。
また、留守番中も安心して使えるおすすめあったかグッズも紹介します。
エアコン
猫の寒さ対策でいちばんにおすすめしたいのがエアコンです。
部屋全体を効率的に暖めることができます。
低温やけどや感電、火災といったリスクも低いので安心です。
留守番の際は、寒くなる少し前の時間に稼働するようタイマーをセットしておくとよいでしょう。
留守番の際に使用する場合は、リモコンの置き場所に注意しましょう。
リモコンで遊んでいるうちにスイッチを切ってしまう、冷房に切り替えてしまうなどの可能性が考えられます。
リモコンは猫の手の届かない場所に片づけておくのがおすすめです。
ストーブやファンヒーター
ストーブやファンヒーターも部屋全体を暖められるおすすめの暖房器具です。
ただし、いくつかの注意点もあります。
冬になると毎年ストーブやファンヒーターにくっつきすぎて毛やヒゲを焦がす、やけどをするといった猫が後を絶ちません。
また、火災のリスクもありますので、残念ながら留守番中の使用には向きません。
猫の安全を考えるなら、人がいるときのみ使用するようにしましょう。
湯たんぽ
湯たんぽは電気を使わないため、火災の心配はありませんし、電気代の節約にもなります。
温度に注意すれば、お留守番中にも安全に使うことができるでしょう。
湯たんぽに使うお湯は「50〜65度」が適温とされています。
沸騰したお湯と水を半々で混ぜるとちょうどいいくらいの温度になります。
使用する際は、かならず湯たんぽ用のカバーをつけるか、タオルなどを巻いて温度を調整するようにしてください。
また、蓋はしっかりと閉めてお湯が漏れないようにしましょう。
ペット用の暖房器具
安全性を重視するならペット専用の暖房器具もおすすめです。
ペット用の暖房器具には以下があります。
- ホットカーペット
- 冷暖房完備のペットハウス
- 猫用こたつ
ペット専用の暖房器具は、噛んだり、濡れたりしても大丈夫なように工夫がされていたり、ペットが低温やけどをおこさないよう設定温度が調整されていたりなど安全に使うことができます。
留守番にも安心な電気を使わないあったかグッズ
猫だけで留守番してもらうときは、こたつやストーブ、ファンヒーターは火災のリスクがあるので使用は避けましょう。
留守番中の寒さ対策には、電気を使わないあったかグッズがおすすめです。
上述の湯たんぽはもちろん、そのほかにもさまざまなグッズがあります。
- 遠赤外線を利用したペット用こたつ
- 遠赤外線のマット
- 毛布やあったか仕様の猫ベッド
- カイロを入れられるポケットのついたマット
また、電気を使用した暖房器具でもエアコンなら安心して使うことができます。
猫の冬の健康管理の注意点
毎年、冬になると風邪を引いたり、のどが不調だったりですっきりしないという人も多いのではないでしょうか?
実は、猫も冬になるとある病気にかかりやすくなったり、体調を崩したりしがちになります。
冬の健康管理の注意点を紹介します。
冬に増える猫の病気
猫が冬にかかりやすいと言われている病気がいくつかあります。
- 泌尿器の病気
- 腎臓の病気
- 呼吸器の病気
- 関節の病気
とくに注意が必要なのは、膀胱炎、尿路結石、尿路感染症などの泌尿器トラブルと腎臓病です。
飲水量が減ることが原因だと考えられています。
ぬるま湯にする、ウェットフードを利用するなどの工夫をおこないましょう。
関連記事:
猫の尿路結石を知ろう!フードと与え方・治療・予防法などを徹底解説
高齢の猫は腎不全(腎臓病)に注意!ステージごとの症状・治療法・食事について
冬にも多い熱中症や脱水症
熱中症や脱水症は夏のイメージが強いと思いますが、実は冬にも注意が必要なのです。
とくに、こたつは要注意です。
使用しているご家庭も多いと思いますが、猫の熱中症の原因になります。
長時間こたつに入ったままにしない、定期的に電源を切る、布団をめくって空気を入れ替えるなどしましょう。
また、暖房の効いた乾燥した室内にいると、脱水症状を起こすことも。
冬は寒さから動くのが億劫になりがちで、飲水量も減少するため、脱水症になりやすいのです。
低温やけど対策は必須
猫は熱さに鈍感なところがあるため、低温やけどに注意が必要です。
44度程度の熱源でも3〜4時間ほど触れっぱなしになっていると低温やけどを起こします。
寒さ対策と並行して対策をおこないましょう。
- ストーブやファンヒーターに近づかないように囲いを設ける
- ホットカーペットの温度設定を低めにする
- こたつは定期的に電源を切る・空気を入れ替える
また、自力で移動が難しい子猫や老猫、病気の猫はとくに注意が必要です。
ホットカーペットなどの体に触れる暖房器具を使用する場合は、定期的に向きを変えるなどして同じ部位が熱源に接触したままにならないようにしましょう。
寒さで免疫力が低下
寒くなると猫の免疫力が低下しがちです。
しかも、冬は乾燥しているため、ウイルスが飛散しやすく感染症のリスクが高まります。
とくに、高齢の猫や虚弱体質、持病のある猫は注意が必要です。
感染症のなかには、命にかかわる危険なものもあります。
健康管理と同時に、予防接種をおこなうなど予防にも努めるようにしましょう。
また、免疫力や健康をサポートするサプリメントの摂取もおすすめです。
免疫力が低下している猫は寒さ対策をおこない、いつも以上に健康管理を徹底しましょう。
食べ過ぎによる体重の増加
夏の間、食欲が落ちていた猫も、涼しくなるにつれて自然と食欲が増します。
猫は気温が下がると、蓄えた脂肪を燃焼させて体温を維持します。
つまり、脂肪がたくさん必要になるため、食欲が増すのです。
しかし、その一方で、飼い主さんとしては悩ましい問題もあります。
運動量が減りがちな冬に、たくさん食べることで肥満の原因になってしまうこともあるのです。
春になれば食欲が落ちて運動量が増えることで、自然と元に戻るはずなのですが、そのままになってしまうことも。
寒い冬を乗り越えるためには必要なことですが、くれぐれも食べ過ぎにならないように管理しましょう。
まとめ
猫は寒がりな動物です。
とくに、子猫や老猫は寒さに弱いため注意が必要です。
室温が20度以下になるか、次のような寒がっているサインが見られたら、寒さ対策を始めるタイミングです。
- 体を丸めて動かない
- 人に近寄ってくる
- ずっと暖房器具の側にいる
- 毛を逆立ている
- ごはんは食べるのに水を飲まない
寒さ対策を徹底して猫の健康を守り、快適に過ごせるようにしましょう。
関連記事:犬の寒さ対策!外飼いの犬や老犬、留守番時のおすすめ対策は?
======================
この記事を書いたのは
ネコヤ カエ
愛玩動物救命士|猫疾病予防管理士|猫健康管理士|犬猫行動アナリスト|
ペット災害危機管理士3級|猫のシニア生活健康アドバイザー|ペットフード/ペットマナー検定
2019年よりフリーライターとしての活動を開始。
ペット専門のライターとしてWebメディアや動物病院HPなどでコラムを多数執筆。
======================








コメント