2025年版 専門家が解説 猫がいびきをかくけど大丈夫?危ないいびきと疑われる病気

この記事の監修者
みつはし

愛玩動物看護師
株式会社スケアクロウにて日々飼い主の皆さまサポートに奮闘中

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猫が「ピーピー」「クークー」といびきをかきながら眠っている姿はほほ笑ましいですよね。

しかし、猫のいびきはほほ笑ましいものばかりではありません。
実は、いびきの原因には「病気」が隠れている場合があるのです。

今回は「猫の危ないいびき」というテーマで、いびきの原因、疑われる病気などを詳しく紹介します。

 

猫もいびきをかくの?

猫も人間のようにいびきをかくことがあります。

猫のいびきは、リラックスして眠っているとき、熟睡しているときに聞かれることが多いと言われており「クークー」または「スピースピー」というかわいらしい音を響かせます。

人間のいびきは、睡眠時にのどの筋肉が緩んで咽頭が狭くなることで起こりますが、猫の場合は、鼻腔内が狭くなることで起こります。
狭くなっている部分を空気が通り抜けるときに、その部分を振動させて音が出るのです。

 

猫がいびきをかく原因

猫のいびきも生理現象のひとつで、健康な猫もいびきをかきますし、いびきをかきやすい猫種もいます。
その一方で、健康上の問題が隠れている危ないいびきも。
ここでは、注意する必要がないいびきの原因を紹介します。

太りすぎ

猫の肥満もいびきの原因になります。

肥満になると、首のまわりにもたくさんの脂肪がつき、空気の通り道である気道やのどを圧迫します。
その結果、空気の通り道が狭くなっていびきをかきやすい状態になるのです。

猫の肥満は、いびきの原因になるだけでなく糖尿病、呼吸器不全などさまざまな病気の原因になります。
また、関節に負担をかけたり、高い場所に登れなくなったりなど、猫の生活の質を著しく低下させる要因にもなります。

関連記事:猫のダイエットはフードの与え方と適切な運動が重要

病気

猫のいびきの原因には、なんらかの病気が隠れている可能性があります。
たとえば、猫かぜなどの呼吸器疾患、アレルギー、鼻炎、鼻腔内のポリープ・腫瘍などが疑われるでしょう。

とくに鼻腔内のポリープや腫瘍は空気の通り道をふさぐことになるため、いびきを引き起こしやすいと言えます。

病気が原因となる場合は、いびきのほかにも鼻づまり、鼻水、くしゃみなどの症状が見られることも多いですが、鼻腔内の異常は、いびきが原因で見つかることもあります。

異物の侵入

猫の鼻に異物が入り込むといびきの原因になります。
小さなゴミや草の断片、植物の種子、虫などを誤って吸い込んでしまい、空気の通り道を塞ぐと呼吸のときに「グーグー」「ゲーゲー」という音がするようになる場合があるのです。

鼻に異物が入るといびきのほかにも鼻詰まり、鼻水、くしゃみといった症状が見られるようになります。

 

いびきをかきやすい猫種

猫のいびきには、健康上の問題が隠れている場合もありますが、健康な猫でもいびきをかきます。
とくに、以下のような特徴のある猫はいびきをかく傾向です。
いびきをかきやすい猫の特徴やその理由について解説します。

いびきをかきやすい猫の特徴

猫のなかでも以下の猫種はいびきをかきやすいと言われています。

  • ペルシャ
  • スコティッシュフォールド
  • ヒマラヤン
  • ブリティッシュショートヘア
  • エキゾチックロングヘア
  • エキゾチックショートヘア

これらの猫の共通点は、鼻が低めの「短頭種」であるということです。

短頭種は鼻が低いため、鼻腔が狭く、咽頭から咽までの長さが短く、軟口蓋が長いという特徴があります。
そのため、空気の流れが制限され、いびきをかきやすいのです。

短頭種に見られる「短頭種気道症候群」

短頭種気道症候群」とは短頭種に見られる呼吸器の疾患です。
特殊な鼻の形状をしているため、呼吸がしづらくなる病気で、以下のような特徴が見られます。

  • 鼻の入り口や中が狭い
  • 軟口蓋(のどちんこ)が長くて分厚い
  • 気管が細い

短頭種はこのような特徴があるため、呼吸がしづらく、呼吸のときに「ガーガー」「ブーブー」という音が聞こえる場合もあります。

また、重症になると運動の際に呼吸困難を起こすこともあり注意が必要です。

 

猫の危ないいびきとは?

健康な猫でもいびきをかくことがありますが、病気が疑われる危ないいびきにはいくつかの特徴が見られます。
ここでは注意するべき危ないいびきについて紹介します。

もし、愛猫が以下のようないびきをかくようになった場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

急にいびきをかくようになった

猫が突然いびきをかくようになった場合は、呼吸になんらかの異常が生じている場合や、病気が進行した可能性が考えられます。

急にいびきをかくようになったときには、いびき以外にも咳、くしゃみ、呼吸困難、食欲不振などの症状が同時に見られることも多いでしょう。

低音で大きな音のいびき

猫が「グーグー」「ブーブー」「ゴーゴー」など低音で大きな音のいびきをかきはじめたら要注意です。
なんらかの理由により気道が狭くなって空気の通り道がふさがれている、圧迫されている可能性があるでしょう。

病気による鼻づまり、異物の侵入、肥満などが原因になります。また、鼻になんらかの病変がある可能性も否定できません。

途中でいびきが止まる

睡眠時の呼吸が不規則で、いびきが途中で止まって、しばらくすると再開する場合はなんらかの病気が潜んでいると考えて良いでしょう。

猫の不規則ないびきの原因には、心筋梗塞、気管虚脱、脳出血などの重篤な病気の可能性もあります。
放置すると命にかかわりますので、早急に動物病院を受診してください。

そのほか、睡眠時無呼吸症候群、呼吸器疾患も多く見られます。

不規則ないびきでは、呼吸困難や息切れを伴うこともあり注意が必要です。

呼吸が苦しそうないびき

呼吸が苦しそうないびきがつづいているときは注意しましょう。
鼻やのどになにか詰まっている場合や、鼻づまりなどで呼吸がしづらくなっている可能性があります。
このように一時的なものであれば、あまり心配はいりません。

しかし、息苦しさから呼吸が浅くなっている、口呼吸になっている、という場合は注意が必要です。
ひどくなると呼吸困難を引き起こす可能性も。
猫が呼吸困難を起こすと命を落とすリスクがあります。

呼吸が苦しそうないびきは「危ないいびき」と覚えておきましょう。

起きているときにもいびきのような音がする

一般的にいびきは、寝ているときに見られる生理現象ですが、起きているときにもいびきのような音がすることがあります。
なにかしらの理由で、呼吸がしづらくなっていると考えられます。

たとえば、鼻腔や咽頭への異物侵入、短頭種気道症候群、呼吸器感染症などがあげられるでしょう。
いずれにしてもなんらかの異常が起きているのは間違いありません。

猫が起きているときにもいびきのような音をさせているときは、呼吸に異常がないかよく観察し、診察時に様子をしっかりと伝えられるようにしておきましょう。

 

猫がいびきをかくときに疑われる病気

猫がいびきをかいているときは、呼吸器疾患や、鼻腔内の腫瘍など呼吸器になんらかの異常が生じている可能性が高いです。
その際に考えられるおもな病気を4つ紹介します。

猫かぜ

猫かぜは猫では比較的よく見られる呼吸器感染症です。
猫かぜになると鼻の粘膜が腫れあがっていびきの原因になることがあります。

猫かぜとは、人間のかぜのような症状を引き起こす呼吸器疾患の総称で、以下のウイルスや細菌が原因となります。

  • 猫カリシウイルス感染症
  • 猫ウイルス性鼻気管炎
  • 猫クラミジア感染症

ウイルスや細菌にもよりますが、おもな症状は「くしゃみ、鼻水、発熱、結膜炎」などです。

健康な大人の猫であれば、重症化リスクは少ないのですが、子猫や老猫、基礎疾患を抱えている猫は重症化する場合があるため要注意です。

また、一度猫かぜに感染するとウイルスが体内に残りつづけるため、治癒後も免疫力が低下したときなどに再発をする恐れがあります。

なお、猫かぜは、混合ワクチンで予防することができる病気です。

関連記事:猫の予防接種とは?種類・頻度・副反応・予防できる6つの感染症について

免疫力のサポート効果が期待できるサプリメントの使用もおすすめです。

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鼻炎

猫の鼻炎は、鼻の粘膜が炎症を起こした状態です。
おもな原因には、アレルギーや感染症があります。
鼻炎と言えば、鼻づまりの印象が強いと思いますが、呼吸困難を引き起こすこともあり、注意が必要です。

猫のアレルギー性鼻炎の原因には、ハウスダスト、花粉、ダニなどがあげられます。

感染症としては、上述の猫かぜのほか、猫マイコプラズマ、クリプトコッカスなどへの感染が原因となり得ます。

そのほか、腫瘍、異物混入、刺激物質の吸引などが原因になることも。

猫の鼻炎の原因は多岐にわたり、命にかかわる場合もあります。
気になる症状が見られたら早めに動物病院を受診しましょう。

また、アレルギーが原因の場合は原因物質をできるかぎり除去するように努めることで症状を軽減できます。

副鼻腔炎

猫の副鼻腔炎は副鼻腔で炎症が起きる病気です。
副鼻腔に炎症が及ぶのはまれで、鼻腔や上顎で起きた炎症が副鼻腔にまで波及するというケースが多いです。
猫の場合、ほとんどは鼻腔の炎症が原因となります。

副鼻腔炎になると以下のような症状が見られます。

  • 鼻水
  • くしゃみ
  • 鼻づまり
  • 目やに

重症化すると呼吸困難、食欲不振、目のまわりの腫れが見られることもあります。
また、副鼻腔に膿が溜まることがあり、この状態を「蓄膿症」と言います。

なお、上顎の炎症では歯周病が原因となります。

そのため、副鼻腔炎の予防には鼻炎や歯周病を予防することが重要なのです。

関連記事:3歳以上の猫の80%が歯周病ってホント?症状・治療・予防について

腫瘍・ポリープ

猫の鼻腔内やのどにできる腫瘍やポリープがいびきの原因になる場合があります。
腫瘍やポリープができるといびき以外にも、以下のような症状が見られます。

  • 鼻詰まり
  • くしゃみ
  • 鼻血
  • 声のかすれ
  • 食欲不振

鼻腔に腫瘍やポリープができると鼻詰まりやくしゃみ、のどにできた場合は、咳、声のかすれ、食欲不振がおもな症状になります。

起きているときにも呼吸が苦しそう、疲れやすいなどの症状が見られたら早急に動物病院を受診し検査を受けましょう。

 

猫のいびきの対処法・予防法

猫のいびきに対する対処や予防はそれぞれの原因に対しておこなうことになります。

肥満にならないように食事管理を徹底し、必要に応じてダイエットをおこないましょう。

また、日頃から感染症予防に努め、定期的にワクチン接種をする、少しでも異常を感じたら動物病院を受診するなど、健康に配慮することも重要です。

さらに、免疫力を低下させないためにもストレスを溜めないようにする、免疫力をサポートする効果が期待できるサプリメントを使用するなども有効です。

 

まとめ

猫がいびきをかいているのはほほ笑ましいですよね。
しかし、その背景には病気が隠れている場合があります。

猫のいびきの原因になる病気には、命を脅かすものもあり、けっして楽観視できるものではありません。

ある日突然いびきをかくようになった、低音で大きないびきをかいている、途中でいびきが止まるなど危ないいびきの特徴が見られたら早急に動物病院を受診しましょう。

 

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この記事を書いたのは
ネコヤ カエ
愛玩動物救命士|猫疾病予防管理士|猫健康管理士|犬猫行動アナリスト|
ペット災害危機管理士3級|猫のシニア生活健康アドバイザー|ペットフード/ペットマナー検定
2019年よりフリーライターとしての活動を開始。
ペット専門のライターとしてWebメディアや動物病院HPなどでコラムを多数執筆。
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