獣医師が解説 猫の耳掃除は必要?おすすめのやり方と頻度・注意点

この記事の監修者
みつはし

愛玩動物看護師
株式会社スケアクロウにて日々飼い主の皆さまサポートに奮闘中

ご相談窓口

猫の耳は外耳、中耳、内耳の三つの部分から成り立っており、それぞれが異なる役割を持っています。外耳は耳介と外耳道からなり、L字型に曲がっています。
耳掃除をすることがあるのは、この「外耳」の部分にあたります。
日頃から、目に見える部分に汚れがないか、かゆがっていないかをチェックし、必要に応じてケアしてあげることが大切です。

 

猫の耳掃除は必要?

猫の耳には「自浄作用」と言って、ある程度自力で耳の汚れを除去する力が備わっています。
そのため基本的には、あえて耳掃除をする必要はないと言われています。

しかし、スコティッシュフォールドに代表されるような折れ耳の猫は、耳の中の通気性が悪くなり、汚れや耳垢が溜まりやすい傾向があります。
外耳道に溜まった汚れや耳垢が放置されることにより、細菌や真菌の繁殖を招き、耳の感染症や炎症を引き起こすことがあります。

そういったことを防ぐために、汚れや耳垢が溜まりやすい子は、耳介の〝目に見える部分”を優しく掃除してあげることが必要です。
綿棒などでガツガツやる必要はありません
専用のイヤークリーナーやコットンなどを用いて、優しくケアしましょう。

汚れがいつもより多い、臭いがキツイ、気にしてかゆがっているという時は感染などが起きている可能性があるので、動物病院を受診するようにしましょう。

 

耳掃除の頻度とタイミング

耳掃除の頻度はその子その子によります。
週に1回程度、習慣として、耳介内側の目に見える部分が汚れていないか、明らかな異臭がしないかをチェックし、汚れていたら耳掃除をするようにしましょう。
汚れていなければ行う必要はありません。

 

猫の耳掃除の手順

色々な方法がありますが、大切なのは耳を傷つけないことと猫ちゃんに耳掃除が嫌なものだと思われないことです。

耳掃除を好む猫はあまり多くなく、ほとんどの子は耳を触られるのを嫌がります。
無理やり押さえつけるなどはせず、リラックスした体制で行いましょう。

  1. 準備:耳掃除に必要な道具を揃えます。専用のイヤークリーナーや生理食塩水、コットンやガーゼを用意します。ティッシュや綿棒などは耳を傷つけてしまう可能性があるのであまりお勧めできません。どうしても使いたい場合は繊維が細かく刺激の少ないものを選択するようにしましょう。
  2. リラックスさせる:耳掃除を始める前に、猫ちゃんにリラックスしてもらうことが大切です。耳掃除をやるぞ!と飼い主が意気込んでしまうと、猫も構えてしまいます。優しく話しかけながら、いつもと変わらない環境を作ることが大切です。
  3. イヤークリーナーなどをコットンにしみこませる:イヤークリーナーなどの耳掃除用の液体をコットンに必要量しみこませます。あまりしみこませすぎても良くないですが、少ないとコットンなどの繊維が刺激になってしまうので、適量に気を付けましょう。ワンちゃんの耳掃除ではイヤークリーナーを耳の中に直接垂らすことが多いですが、この方法は猫ちゃんでは嫌がることが多いです。イヤークリーナーを耳の中に直接垂らす方法は、獣医師に指導された場合にのみ行うようにしましょう。
  4. 耳介の内側を拭き取る:イヤークリーナーなどをしみこませたコットンで、耳介の内側の目に見える部分を優しく拭き取ります。汚れを耳の奥に押し込まないように注意しましょう。
  5. 最終チェック:赤みや腫れがないかチェックし、終了です。

 

耳掃除中の注意点

猫の耳は非常にデリケートなので、力を入れすぎないようにしましょう。
綿棒を深く挿入するのは耳を傷つける原因になります。
また、イヤークリーナーを使う場合は猫専用のものを選びましょう。

耳掃除中に猫が嫌がる場合は、無理に続けないことが大切です。
強引に耳掃除を行うと、次回からさらに抵抗するようになる可能性があります。

耳掃除を嫌がる猫には、少しずつ慣れさせるために、耳を触るだけの日を設けるなどして、徐々に耳掃除に慣れさせる工夫が必要です。

 

耳の健康を保つためのその他の対策

定期的な耳掃除に加えて、耳の健康を保つためには、以下の点にも注意が必要です:

  • 食事管理:バランスの取れた食生活を心がけることで、猫の全体的な健康状態を維持し、耳の問題も予防することができます。免疫力を高める食材やサプリメントと取り入れることもおすすめです。
  • 清潔な環境作り:猫が過ごす環境を清潔に保つことも重要です。特に、寝床や遊び場を定期的に掃除し、ホコリやアレルゲンになるようなものを減らすように心がけます。
  • 定期的な健康診断:定期的に獣医師に診てもらうことで、早いうちから耳の問題を発見し、適切な対策を講じることができます。高齢の猫や慢性的な耳のトラブルを抱えている場合は、意識して受診するようにしましょう。

 

耳の問題に気付いた時どうする?

耳のトラブルに気付いた時は、早めに動物病院を受診しましょう。
外耳炎が中耳炎や内耳炎を引き起こしてしまうと、最悪の場合は聴力に影響が出たり、神経学的なトラブルに発展したりすることがあります。
また、細菌や耳ダニなどの寄生虫の感染が起こった場合は、適切な抗生物質や駆虫薬を使用する必要があります。
特に耳ダニは非常に感染力が強く、他の動物にも感染する可能性があるため、早期に対処することが重要です。

関連記事:猫の外耳炎とは?市販薬でおすすめはある?原因・症状・予防法を紹介

 

まとめ

猫の耳掃除には、注意点がいくつかあります。

無理して行おうとせず、ご自宅でのケアが難しい場合は動物病院に相談するようにしてください。

いつもと違う異常にいち早く気付くためにも、日ごろから観察する習慣をつけると良いでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました