2025年版 獣医師監修 インコの卵詰まりは死亡する?見分け方や症状・原因解説

この記事の監修者
みつはし

愛玩動物看護師
株式会社スケアクロウにて日々飼い主の皆さまサポートに奮闘中

ご相談窓口

卵詰まりという病気をご存知ですか?

インコの飼い主さんは聞きなじみがある言葉かもしれません。

メスのインコは産卵をする動物です。
その産卵が上手くいかずに詰まってしまい、全身症状を呈する非常に危険な病気です。

死亡率も高い病気なので注意が必要です。そこで今回の記事では、インコの卵詰まりについて解説していきます。

 

卵詰まりとは?

その名の通り「卵が詰まってしまうこと」を指します。

何らかの原因で産卵がうまくできずに、卵が排出されず滞ってしまい、詰まることで急激な全身症状を起こす病気です。

死亡率が非常に高くリミットは24時間以内といわれているため、様子見をせずにすぐに病院に連れていきましょう。

 

インコの卵詰まりの原因

インコの卵詰まりの原因はおおよそ決まっています。

主に起きる原因と、そのほかに起因される原因についてご紹介します。

カルシウム不足

卵詰まりの原因はカルシウム不足であることが主です。

カルシウムは食事からの摂取はもちろん、日光浴などでビタミンを合成することも大切なので、定期的な日光浴も大切です。

メスのインコを飼っている飼い主さんは、特にカルシウムにも気を配っておきたいですね。

産卵過多

インコの産卵は平均的に1日おきに1つずつといわれていますが、中には産卵過多と呼ばれるたくさん卵を産んでしまう個体もいます。
その場合、どんどんと栄養が失われてしまい、カルシウム不足に繋がり卵詰まりのリスクが高まってしまいます。

 

卵詰まりは死亡する?

結論から言うと卵詰まりは死亡率の高い病気です。

リミットは24時間といわれており、早くに気づくことが大切です。

急激に症状が悪化するケースが多く、気付ける飼い主さんが多いかと思いますが、異常があれば即インコを診てもらえる動物病院へ駆け込みましょう。

 

インコの卵詰まりの症状

インコの卵詰まり時には、さまざまな症状が現れます。

しかし、急激に悪化することが多く緊急性が高いため、なるべくすぐに気付けることが大切です。
おかしいなと思ったらすぐに獣医師に相談しましょう。

おしりにかけてふくらみがみられる

見た目で気付ける症状として、おしりにかけてふくらみが確認できることがあります。

卵の頭が見えていることもあるため、確認しておきましょう。

無理に押したり触ったりすると、破裂してしまう危険もあるため、必ず勝手に触らずにすぐに獣医師に相談してください。

食欲不振・元気喪失

卵が詰まってしまうと、食欲もなくなり元気もなくなります。

いつも良くご飯を食べるインコが食べなくなったら要注意です。

また、沈鬱のように落ち込んでいたりいつもはよく鳴くのに鳴かなくなったりと、少しの変化でもすぐに気付けるように元気な時の愛鳥の様子もしっかりと把握しておきましょう。

活動性の低下

卵が詰まってしまったインコは、とても苦しくしんどい状態です。

そのため、活動性の低下も見られます。

じっとしている以外にも、羽を広げて震えていたりとうずくまっていたりすることもあります。
明らかにずっとじっとしていたり、うずくまっていたりしたことに気づいたらすぐに獣医師に相談しましょう。

呼吸促拍

苦しい時に呼吸がはやくなるのはインコも同じです。

普段の呼吸は見にくいインコですが、卵詰まりなどの苦しくしんどい時は呼吸が目立つようになり、早くなったり息を吸う動作が大きくなったりすることが確認できます。

また、変な呼吸音が聞こえることもあるので、よく観察してみましょう。

この場合も緊急性が高いため、早めに動物病院へ駆け込むことをおすすめします。

多飲・下痢

お水をよく飲む多飲がみられる場合もあります。

また、お水をたくさん飲むことで水分の多いべチャっとした下痢をすることもあります。

また、逆に便秘になることもあり、一概には言えませんが愛鳥のうんちの形状や仕草なども確認してみましょう。

 

インコの卵詰まりの見分け方

インコの卵詰まりの見分け方は、肉眼的に見える時と見えない時があるため簡単ではないこともあります。

詰まっている卵が目に見えている時は、詰まっていると判断できますが、手前の方で詰まっている場合は判断できませんよね。
なんだかお尻にかけてふくらみを感じるな…というときは、すぐに獣医師に診てもらうことをおすすめします。

また、産卵の間隔や個数などは個体差があるため、愛鳥の普段の正常を知っておくのもとても大切です。
産卵の頻度・形状や特徴などは記録をつけてしっかりと管理しましょう。

 

インコの卵詰まりの治療法

では、インコが卵詰まりを起こしてしまったらどのような処置が行われるのでしょうか。

ここでは、主に行われる治療についてご説明します。

手動で卵を掻き出す

卵が詰まっていることが確認出来たら、ます手で卵を掻き出せるか処置するケースもあります。
ただ、この処置は技術を伴うため、飼い主さんが勝手にやらないように注意しましょう。
手で掻き出せたら、詰まっている卵が解除されるので、インコの体調もみるみる復活してくれることでしょう。

カルシウム剤を注射する

インコの卵詰まりの原因はカルシウム不足であることがほとんどだと説明しました。

そのため、治療としてはカルシウム剤を注射・投与し産卵が自力でできるように助ける処置を行うのがメインです。
インコ自体の体力の問題もあるため、なるべく詰まってから時間が経たないうちにこの処置を行えるかが、とても重要になります。
早く行動することを心がけましょう。

手術

カルシウム剤の投与も反応せず、インコの状態がとても悪い場合は、手術にて卵を取り除くことも多いです。

全身麻酔になるため、インコの体力が心配ですよね。

しかし、卵が詰まったままだと、それが原因で命を落としてしまうことになるため、踏み切るしかない選択となることでしょう。

手術後は基本的に入院管理のもと、体調を回復させていく治療となります。

 

インコ卵詰まりの予防法

インコの卵詰まりを予防するためには、いくつか方法があります。

簡単にできるものから初めて、致死率の高い病気の予防に努めましょう。

栄養バランスの良い食事を与える

日々、バランスの良い食事をとることも大切です。

ビタミンやミネラルのバランスにも気を配り、ペレットやご飯をしっかりと栄養管理のもと管理しましょう。

また、ボレー粉やビタミンが豊富な青菜類を副食として与えると良いでしょう。

偏った食事や食事量の変化も長期間続くようであれば注意したいですね。

日照時間を10時間前後にする

インコは日照時間が長いと繁殖期と勘違いしてしまうことがあります。

そのため、日照時間を10時間前後に抑えると、リスクが下げられることに繋がります。

朝からお昼にかけて十分に日光浴をし、夕方になるとインコのケージにバスタオルなどを被せて、一足先に夜を迎えましょう。

十分な日光浴をさせる

日照時間にも気を配りたいところですが、日光浴をさせることもとても大切な予防法のひとつとなります。

カルシウムを体内に吸収するためにはビタミンDが必要です。

そのビタミンDを合成するためには、日に当たることが必要です。

ですので、日照時間を平均10時間前後にする必要もありますが、日中は十分な日光を浴びさせることを習慣とさせましょう。

雌雄は隔離して育てる

オスとメスの多頭飼育をしている家庭では、特に注意が必要です。

発情してしまう機会が多く存在してしまうためです。

メスの卵詰まりを予防するには、オスと隔離して過ごさせることも必要な場合があります。

同じ鳥かごで飼育したい場合は、メスの産卵の管理をバッチリつけて、少しでも普段と違うことがあれば即獣医師に相談するなどして、早期発見に努めることをおすすめします。

巣箱やおもちゃを撤去する

巣箱やおもちゃを鳥かご内に常に設置していると、それが発情のきっかけになってしまうことも多くあります。
発情することで産卵に進行してしまうため、発情そのものをなくすために、巣箱やおもちゃなどの発情のきっかけになってしまうものを排除することもリスクを下げる予防法として効果的です。

そもそもの発情を無くすというのは、最大の卵詰まり予防ともいえますね。

飼い主さんとのコミュニケーションも控えめにする

飼い主さんとのコミュニケーションも実は発情のきっかけになってしまうことがあります。

なでなでしたり、肩乗りでずっと一緒にいたり、必要以上にベタベタしたりすると発情してしまう恐れがあります。
メスのインコと暮らしている飼い主さんは、寂しいですが少し抑えめなコミュニケーションを心がけましょう。

しかし、日々運動させることも大切なので、日中は日光浴や運動のために室内に放し、自由に行動させストレスをためないようにもしてあげましょう。

 

まとめ

インコの卵詰まりは死亡率が高い緊急性のある病気です。

リミットは24時間といわれているため、気づいたらすぐに動物病院へ駆け込む必要があります。
卵詰まりの原因はカルシウム不足が主となっており、カルシウム不足になる原因として日光浴の不足や産卵過多などが考えられます。

また、症状としてはお尻にかけてふくらみを感じる、元気喪失・食欲不振・活動性の低下などがみられます。
メスのインコがじっとしていて元気がない、食欲もない時にはお尻あたりをよく見て、産卵が起きているかどうかチェックしておきましょう。

治療法は、手で卵を掻き出す・カルシウム剤を投与して自力産卵を助ける・外科手術が代表的で、症状の重さや状態の悪さで決定します。

予防法としては、栄養バランスの良い食事をこころがける・日照時間を10時間程度に抑える・日光浴をしっかりとさせる・雌雄を隔離して育てる・発情期のきっかけになるものは極力控えるなどして、なるべく卵詰まりにならないよう努めましょう。

あとは、産卵には個体差があるため、愛鳥の産卵の頻度や特徴をしっかりと把握しておき、記録をとるなどして管理すると良いですね。

 

======================
この記事を書いたのは
中村千尋
愛玩動物看護師
大阪ペピイ動物看護専門学校卒業
認定動物看護師資格取得・ペット栄養管理士資格取得
兵庫県内の動物病院で勤務(現在も勤続中)
愛玩動物看護師国家資格取得
======================

コメント

タイトルとURLをコピーしました