犬は慌ててドッグフードを食べる子が多いですよね。
そのため、喉に詰まらせてしまう犬が多くなるのも頷けます。
大き目なものだと、食道に詰まった段階で窒息してしまうことがあり、命の危険があります。
しかし、緊急的に食べ物を詰まらせた時の対処法を知っておくことで助けられることがあるため、知識として持っておきましょう。
窒息を免れても、喉に詰まったような感じの咳をしたりと気になったことがある飼い主さんもいるかと思いますので、ここでは症状や対処法など解説していきます。
のどに詰まる原因
犬が喉に詰まらせてしまう原因には、大きく3つが考えられます。
私たち人でも同じ原因で起こり得ることですので、把握しておきましょう。

食べ物が大きい
まずは、食べ物が大きい場合に喉に詰まらせることが多いです。
犬でよくあるのは、歯磨きガムなどの大きいおやつを詰まらせるケースです。
歯磨きガムの事故は年間と通して件数が多く、飲み込む際に大きいまま詰まり、完全閉塞してしまう危険性があります。
食道が閉塞してしまうと瞬時に呼吸困難に陥り命の危険がありますので、すぐに手を突っ込んで詰まっているものを取り上げるようにしましょう。
また、大き目なおやつやフードは小さくして与えることを心がけましょう。
急いで食べる(早食い)
愛犬がご飯を急いで食べて、むせているのをみたことはありませんか?
犬は慌てて食べる子が多く、詰まらせやすい動物だといえます。
とくに、多頭飼いの家庭では早食いの犬が多くなる傾向にあります。
詰まらせないように、早食い癖はなるべく対策することが望ましいです。
老化による嚥下能力の低下
犬も老犬になると嚥下能力という食べ物を飲み込む力が衰えていきます。
人間でもお年寄りのお餅を詰まらせる事故が多いですよね。
犬も同じく、お年寄りになると詰まらせてしまうことが多くなります。
若い内は食べられていても、7歳以上のシニアになってくると知らないうちに能力が低下していて事故につながる恐れがあります。
愛犬がシニアになってきたらドッグフードをふやかしたり、小さいサイズにしたり砕いたりして飲み込みやすくしましょう。
喉に詰まっている時の症状
では、喉に詰まっている時はどのような症状が現れるでしょうか。
私たち人も、なにか詰まったような感覚になったことがある人の方が多いのではないでしょうか。
ですので、人間に置き換えて考えるとわかりやすいかもしれませんね。
呼吸困難
喉を詰まらせると最悪の場合、呼吸困難になり命を落としてしまいます。
それも詰まらせた瞬間に、一気に青白くなり息ができなくなります。
犬は呼吸が5分間以上止まると心肺蘇生をしても回復率は著しく低くなるため、いかに早く処置できるかにかかってきます。
喉を通らない大きなものが詰まったら、迷わず口の中に手を入れて取り出しましょう。
他にも出させる方法はいくつかあるので、のちほど紹介しますね。
咳
喉になにかがつっかえたような咳をするのも症状です。
この場合、完全に閉塞していないので瞬時に呼吸困難に陥ることはないですが、ずっと喉に異物があるような感覚で、とても違和感を覚えることでしょう。
このケースでは、ドッグフードなどの小さいものが詰まっていることが多く、取り除けるのであれば取り除いて、口の中から確認できず取り出すことが難しい場合は、水を流しこむなどして胃に流し込んであげましょう。
吐きそうにする
喉に違和感があると吐きそうにすることもあります。
なにかがつっかえていると、咳とともに吐きそうにゲホッとし続ける様子が見られます。
吐きたいけど吐けないようであれば、口の中を確認して詰まっているものが確認できれば取り出すか流し込むかして、違和感をなくしてあげましょう。
落ちつかない
咳や吐きたそうにしているわけでもないのに、ずっとそわそわと落ち着かなくうろうろしている時も、なにかが喉に詰まっている可能性が考えられます。
私たち人も、魚の小骨などがつっかえている時など、ずっと違和感がありゆっくり寝付いたりできずにそわそわとしてしまいますよね。
犬も同じく小さなかけらなどが喉にずっといる時は、落ち着かないのが普通です。
お水を飲ませたりして様子が変わらないかチェックしてみましょう。
喉に詰まった時の対処法
愛犬が喉に詰まらせてしまった時、飼い主としてできる行動は何があるでしょうか。
一刻を争うこともあるかと思いますので、知っていて損はないですよね。
愛犬の性格にも考慮して実施できる策を試してみましょう。
舌をひっぱって取り出す
大き目なものが詰まってしまい呼吸困難易陥っているケースでは、有無を言わせず舌を引っ張って吐き出させましょう。
かわいそうに見えるかもしれませんが、一刻を争う状況であれば迷わずに行動しましょう。
また、喉に違和感がある程度でも、舌の奥を抑えると反射的に吐きそうになるため、異物を吐き出させるためには有効な手段だといえます。
ピンセットで取り出す
口の中を確認して詰まっているものが確認できる場合は、ピンセットを使って取り出す方法もあります。
しかし、みんながみんな大人しく取らせてくれるワンちゃんではないと思うので、性格などと総合判断をして、ストレスにならない加減で試しましょう。
また、口の中は粘膜があったり喉の奥には喉頭蓋など、大事な組織がたくさんあるので傷付けないように、家族複数人で動かないように保持しながら慎重に行いましょう。
肩甲骨の間を叩いて吐き出させる
咳をしているタイミングや吐きたそうにしているタイミングで、助け船を出すような感じで肩甲骨の間を強めに叩いて吐き出させることも可能です。
私たち人でも、詰まったら叩いて吐き出そうとしますよね。
犬も同じで自分ではどうしようもできないため、飼い主さんが手助けをしてあげる必要があります。
軽すぎるのも助けにならないですが、強すぎても犬に負担がかかるため、程よい強さで行いましょう。
お水を飲ませる
吐き出させるのではなく、胃に流し込むためにお水を飲ませてあげましょう。
スポイトなどでお水を吸い口の中に流し込むと、自然と飲み込んでくれることが多く、繰り返すことで詰まっているものが一緒に流れてくれるケースもあります。
お水を流し込む注意点としては、一気に流し込まないこと・嚥下を確認してから2回目に行くこと・正面から流さないことが挙げられます。
特にシニア犬になると誤嚥をしてしまうリスクが高く、かなり危険な行為ですので、獣医師の指導の下行うことは徹底してくださいね。
立ちあがらせて喉をさする
軽く喉に違和感がある場合、喉をさするだけでも流れてくれることがあります。
また、消化器運動は口から腸にかけて行われるため、二本足で立たせるとさらに流れやすくなるので、立たせたうえで喉を優しくさすってあげましょう。
喉は強く抑えると咳き込んだりむせたりしてしまうので、ソフトタッチで行ってくださいね。
喉に詰まらせるのを防ぐ対策
喉に詰まらせないようにするにはどのようなことに気をつければよいでしょうか。
簡単に実施できるものばかりですので、愛犬の事故を未然に防ぐためにも、ぜひ取り組んでみてくださいね。
小さくして与える
まずは第一に食べ物を与える時は小さくしてからあげるように習慣づけましょう。
ガムなどは1本丸々与えてしまう飼い主さんが多いと思いますが、できれば半分に切って与えるなどして、小さくしてあげましょう。
また、ガムを与えた後すぐに目を離すのも危険ですので避けましょう。
とくに、お留守番の直前にガムをあげて外出するご家庭もあるかと思いますが、それはとくに危ないのでやめましょう。
帰ったら窒息していたなんて悲劇を生まないためにも、ガムは見ている間にあげるように徹底してくださいね。
早食い防止対策をする
慌てて食べたことにより詰まらせるのも原因のひとつと紹介しました。
そのため、早食い防止対策も予防効果が期待できます。
犬の早食いを治すためには、トレーニングをするか物理的に食べにくくなるように作られている早食い防止フードボウルを利用するなどが効果的です。
多頭飼いの家庭では、トレーニングにはかなりの時間と労力を費やすことが予想されるので早食い防止ボウルの使用がおすすめかもしれませんね。
ふやかすなどして喉の通りをよくする
老犬になるにつれて嚥下能力の低下がでてきます。
そのため、ドライフードの固形のままでは喉の通りが悪く、詰まらせる原因となってしまいます。
ですので、ふやかしたりウェットフードを与えるなどして喉の通りをよくすることで詰まらせるリスクを減らすことができます。
老犬になると水分摂取量も減ってしまうので、ウェットフードや水分を増やして与えるのはむしろ良いかもしれませんね。
まとめ
犬は比較的、喉に詰まらせやすい動物だといえます。
喉に詰まらせてしまう原因としては、食べ物が大きいことや急いで食べてしまうこと、老犬になるにつれて嚥下能力が低下することが挙げられます。
また、喉に詰まらせた時の症状としては、呼吸困難になる・咳をする・吐きたそうにする・落ち着かずにうろうろするなどが見られます。
中でも、詰まらせた直後に呼吸困難に陥ってしまうケースもあり、窒息の危険があり命が危うくなってしまいます。
その際は、悩むことなく詰まっているものを取り出しましょう。
取り出す方法としては、口の中に手を突っ込んで舌を引っ張って出す・ピンセットでつかみ取って出す・肩甲骨の間を叩いて出すなど試してみましょう。
また、口の中に詰まってるものが確認できない場合は、お水で流したり立ち上がらせて喉をさするなどして胃に流し込む方法もトライしてみましょう。
さらに、食べ物を与える時は小さくして与えること・早食い対策をする・ふやかすなどして喉の通りを良くすることで喉に詰まらせるリスクを軽減することができます。
ぜひ、取り組んでみてくださいね。
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この記事を書いたのは
中村千尋
愛玩動物看護師
大阪ペピイ動物看護専門学校卒業
認定動物看護師資格取得・ペット栄養管理士資格取得
兵庫県内の動物病院で勤務(現在も勤続中)
愛玩動物看護師国家資格取得
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