老犬が震えるのは病気?その原因や受診の目安を獣医師が解説

老犬
この記事の監修者
みつはし

愛玩動物看護師
株式会社スケアクロウにて日々飼い主の皆さまサポートに奮闘中

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老犬が震えるのは病気?その原因や受診の目安を獣医師が解説

愛犬が年齢を重ねて、若い頃には見られなかった震える様子を見ると、心配になりますよね。

そんな中で、

  • 何か病気が原因で震えているのだろうか?
  • 寒いから震えているのだろうか?
  • 年のせいで仕方ないのかな?

といった疑問や不安を感じてはいませんか?

実は、老犬が震える原因は、生理的なものから病気までさまざまで、それらを判別することがとても大切です。

本記事では、老犬が震える原因や考えられる病気、動物病院を受診すべき目安、対処法まで、獣医師が分かりやすく解説します。

最後までお読みいただき、老犬が震える理由について理解を深めましょう。

老犬が震える原因とは?

まず、どのような原因で犬に震えが起こるのでしょうか?

震えは、自分の意志とは関係なく、筋肉が収縮と弛緩を繰り返すことで起こります。

筋肉の運動には、神経や体内のミネラルバランスも関係しているため、病気によって震えが起こることも少なくありません。

老犬が震える原因は大きく分けると、

  • 気温(寒さ)
  • 緊張や不安などの精神的要因
  • 病気や体調不良
  • 筋肉や神経の問題
  • 特発性(はっきりした原因が分からないもの)

といったものが考えられますが、老犬ではどの原因でも震えが起こる可能性があります。

そのため、「年のせいだから仕方ない」と決めつけず、日々の変化をよく観察し原因を考えることが大切です。

老犬が震えるときに考えられる病気とは?

では、具体的にはどのような病気が考えられるのでしょうか?

老犬でよくある震えの原因を、それぞれ詳しく見ていきましょう。

①体温の変化

一般的に老犬では筋肉量が減少することから、体温は下がりやすくなります。

また、感染症や免疫疾患などから発熱を起こして震えているケースも珍しくありません。

触ったときにいつもより冷たい、または熱いと感じる場合は注意が必要です。

②痛み

老犬では関節炎や椎間板ヘルニア、腫瘍などの痛みを伴う病気でも震えが見られることがあります。

特に老犬では関節疾患が多く、散歩中や立ち上がる時に震えるケースも少なくありません。

触ると嫌がる、特定の姿勢を避けるといった様子が見られる場合は、痛みが原因の可能性がありますので、早めの受診を心がけましょう。

③低血糖

食欲不振が続いている老犬では、低血糖によって震えが起こることがあります。

そのほかに、膵臓や肝臓の腫瘍が原因でホルモンが過剰に分泌され、低血糖が起きるケースも珍しくありません。

低血糖による震えは、進行すると意識障害や発作につながることもあるため、特に注意が必要です。

④神経の病気

老犬では、脳脊髄炎や脳腫瘍など、神経系の病気によって震えが起こることがあります。

そのほかに、腎臓や肝臓などの内臓の機能が低下することにより、神経に異常をきたすことも珍しくありません。

これらの病気は早期に治療を開始することで、症状の進行を抑えられる場合もあるため、早期発見が重要になります。

老犬が寒さで震える理由とは?

犬は寒さを感じたときに、震えることで熱を産生し、体温を維持しようとします。

この反応を「シバリング」といい、生理的に正常な行動です。

しかし、一般的に老犬は若い犬と比べて、体温を調節する機能が低下しています。

そのため、これまでは問題がなかった気温でも、冬場や夜間、朝方の冷え込みによって震えることも少なくありません。

床の冷たさや室温の低下が影響しているケースも多く、生活環境を見直すことで改善することもあります。

老犬が不安や恐怖で震える理由とは?

健康な犬であっても、動物病院での診察時に緊張から震えることは珍しくありません。

また老犬では、視力や聴力の低下によって周囲の状況が分かりにくくなり、不安や恐怖を感じやすくなります。

  • 引っ越しなど環境の変化
  • 飼い主様と過ごす時間の変化
  • 暗闇への不安や孤独感

といった些細な変化が震えにつながることも少なくありません。

老犬が震えるときの動物病院受診の目安

震える様子のほかに、

  • 触ると痛がる
  • 熱がある、または体が冷たい
  • 元気や食欲が低下している
  • 呼吸が荒い
  • 意識がもうろうとしている
  • 嘔吐や下痢をしている

といった体調の変化が見られる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

老犬が震えるときの対処法とは?

①気温が低い場合

一般的に犬は室温が10~15℃を下回ると寒さを感じるといわれています。

特に老犬は寒さを感じやすいため、室内の温度は18〜22℃程度を目安に調節してあげましょう。

ペット用ヒーターや服などを利用することで、体温管理をサポートできます。

②不安を感じている場合

老犬が不安を感じて震えている場合は、その原因を取り除くことが第一です。

静かな環境を用意し、家具の配置を変えないなど安心できる生活環境を整えましょう。

優しく声をかけたりスキンシップを取ったりすることも効果的です。

まとめ

老犬が震える原因は、加齢による生理的な変化から病気までさまざまなものが考えられます。

震えのほかに体調の変化を感じた時は、早めに動物病院を受診するよう心がけましょう。

「年のせい」と思い込まず、日々の様子や変化に気づくことが、愛犬の健康を守る第一歩です。

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この記事を書いたのは

獣医師:浅川雅清
2016年、日本大学生物資源科学部獣医学科卒
同年4月から、東京都内のペットショップ併設の動物病院に勤務
犬・猫・ウサギ・ハムスターの診療業務を行う傍ら、
ペットショップの生体管理や、動物病院の求人管理や、自社製の犬猫用おやつやフードの開発に携わる。
2023年から1年間、分院長を経験し、2024年にフリーランス獣医師として独立。
現在は診療業務の他、電話での獣医療相談や、ペット用品の商品監修など幅広い業務を行っている
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