【2025年度版】フードを変えても改善しない犬の皮膚アレルギー、次の一手は?

この記事の監修者
みつはし

愛玩動物看護師
株式会社スケアクロウにて日々飼い主の皆さまサポートに奮闘中

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犬にアレルギー用フードを与えても改善しない理由とは?

愛犬の皮膚病で動物病院を受診すると、獣医師にアレルギー用のドッグフードを試してみるよう提案されることがあります。
しかし、いざフードを変更してみても、
「あまり皮膚が良くならない」
「アレルギー用のフードは効果がないのでは?」
「フード以外の治療法はないの?」
といった疑問や悩みを感じてはいませんか?

実は、犬のアレルギー性皮膚炎の治療には、アレルギー用のフード以外にもさまざまな治療方法があるのをご存じでしょうか?
この記事では、犬のアレルギー性皮膚炎の病態からフード以外の治療法、ケアの方法について獣医師が分かりやすく解説します。

結論からお伝えしますと、犬にアレルギー用のドッグフードを与えても、皮膚の症状が改善しない理由はさまざまです。
具体的には、

  • 適切なフードが選べていない
  • 食物アレルギー以外の病気がある
  • 適切なスキンケアができていない
  • 症状が重たくフードだけでは管理できない

といった理由が挙げられます。
まずは、犬のアレルギー性皮膚炎がどのような病気なのか、詳しく見ていきましょう。

犬のアレルギー性皮膚炎とは?

犬のアレルギー性皮膚炎は、大きくアトピー性皮膚炎と食物アレルギーに分けられます。
その他、接触性皮膚炎やノミアレルギー性皮膚炎などもありますが、ここでは上記二つにポイントを絞って解説します。
それぞれを詳しく見ていきましょう。

1. アトピー性皮膚炎

犬のアトピー性皮膚炎は人と同様で、何かしらの原因で皮膚のバリア機能が低下し、アレルゲン(アレルギーを引きおこす抗原物質)に対しアレルギー反応が起こり、皮膚に痒みや炎症を起こしてしまう病気です。
現在は、「遺伝的素因を有した、痒みを伴うT細胞主体の炎症性皮膚疾患であり、皮膚バリア異常、アレルゲン感作、細菌叢の乱れの相互作用が関与する」疾患と定義されています。

犬のアトピー性皮膚炎は、環境中のアレルゲンに対しIgEを主体とした過剰なアレルギー反応が起こるⅠ型アレルギーが主体と考えられていました。
Ⅳ型アレルギーが主体となる食物アレルギーとは区別されますが、病態としてアトピー性皮膚炎と食物アレルギーを併発しているケースも少なくありません。

すなわち、単純にアレルゲンを回避したり、薬で痒みを抑えたりするだけでは治療が不十分な疾患で、多面的な治療が必要ということです。

犬のアトピー性皮膚炎の原因は、以下のような環境中に存在する様々なアレルゲンが原因のひとつとなります。

表1 犬のアトピー性皮膚炎におけるアレルゲンの例

分類 アレルゲン例
節足動物 ヤケヒョウヒダニ
コナヒョウヒダニ
アシブトコナダニ
ノミ
キク科植物 ヨモギ
オオブタクサ
アキノキリンソウ
タンポポ
フランスギク
真菌 アスペルギルス
アルテルナリア
クラドスポリウム
ペニシリウム
マラセチア
イネ科植物 カモガヤ
ハルガヤ
オオアワガエリ
ホソムギ
ギョウギシバ
樹木 ニホンスギ
シラカンバ
ハンノキ

犬にアレルギー用フードを与えても改善しない理由とは?

愛犬の皮膚病で動物病院を受診すると、獣医師にアレルギー用のドッグフードを試してみるよう提案されることがあります。
しかし、いざフードを変更してみても、
「あまり皮膚が良くならない」
「アレルギー用のフードは効果がないのでは?」
「フード以外の治療法はないの?」
といった疑問や悩みを感じてはいませんか?

実は、犬のアレルギー性皮膚炎の治療には、アレルギー用のフード以外にもさまざまな治療方法があるのをご存じでしょうか?
この記事では、犬のアレルギー性皮膚炎の病態からフード以外の治療法、ケアの方法について獣医師が分かりやすく解説します。

結論からお伝えしますと、犬にアレルギー用のドッグフードを与えても、皮膚の症状が改善しない理由はさまざまです。

  • 適切なフードが選べていない
  • 食物アレルギー以外の病気がある
  • 適切なスキンケアができていない
  • 症状が重たくフードだけでは管理できない

まずは、犬のアレルギー性皮膚炎がどのような病気なのか、詳しく見ていきましょう。

犬のアレルギー性皮膚炎とは?

犬のアレルギー性皮膚炎は、大きくアトピー性皮膚炎と食物アレルギーに分けられます。
その他、接触性皮膚炎やノミアレルギー性皮膚炎などもありますが、ここでは上記二つにポイントを絞って解説します。

1. アトピー性皮膚炎

犬のアトピー性皮膚炎は人と同様で、何かしらの原因で皮膚のバリア機能が低下し、アレルゲン(アレルギーを引きおこす抗原物質)に対しアレルギー反応が起こり、皮膚に痒みや炎症を起こしてしまう病気です。

現在は、「遺伝的素因を有した、痒みを伴うT細胞主体の炎症性皮膚疾患であり、皮膚バリア異常、アレルゲン感作、細菌叢の乱れの相互作用が関与する」疾患と定義されています。

犬のアトピー性皮膚炎の原因は、以下のような環境中に存在する様々なアレルゲンが原因のひとつとなります。

表1 犬のアトピー性皮膚炎におけるアレルゲンの例

節足動物 キク科植物 真菌 イネ科植物 樹木
ヤケヒョウヒダニ
コナヒョウヒダニ
アシブトコナダニ
ノミ
ヨモギ
オオブタクサ
アキノキリンソウ
タンポポ
フランスギク
アスペルギルス
アルテルナリア
クラドスポリウム
ペニシリウム
マラセチア
カモガヤ
ハルガヤ
オオアワガエリ
ホソムギ
ギョウギシバ
ニホンスギ
シラカンバ
ハンノキ

また、好発犬種として、ボクサー、ブルドッグ、ラブラドールレトリバー、パグ、ウエストハイランドホワイトテリア、柴犬、フレンチブルドッグ、ミニチュアピンシャーなどが挙げられており、発症に遺伝的な素因を疑わせる根拠となっています。

2. 食物アレルギー

食物アレルギーは、特定の食べ物(主にタンパク質や炭水化物源)に対する過剰な免疫反応により、皮膚症状の他、嘔吐や下痢といった消化器症状を起こす病気です。

こちらはⅠ型アレルギーの他、Ⅳ型アレルギーの反応が起こることで発症します。

表2 犬の食物アレルギーにおけるアレルゲンの例

タンパク質源 炭水化物源
牛肉
豚肉
鶏肉

牛乳
羊肉
馬肉
七面鳥
アヒル
サケ
タラ
小麦
大豆
トウモロコシ
エンドウ豆
ジャガイモ

両者の違いとして、アトピー性皮膚炎は若い年齢(1~3歳)からの発症が多く、主に春から秋にかけて症状が強く現れます。
対して、食物アレルギーは1歳を迎える前から症状が認められることがあり、通年で症状が出ることが特徴とされています。

症状が出やすい部位としては、

  • 耳(特に外側より内側を中心に)
  • 顔(目の周り、口の周りなど)
  • 四肢端(指の間など)
  • 脇の下
  • 下腹(お股から内ももにかけて)
  • 足や尾の付け根

などが挙げられます。
また、腰背部に症状が認められる場合は、食物アレルギーやノミアレルギー性皮膚炎を疑います。

犬のアレルギー性皮膚炎の治療とは?

犬のアトピー性皮膚炎の治療は、皮膚バリア異常の改善、痒みの制御、炎症の制御を目的として、多方面からの治療を行う必要があります。

薬としては、

  • 抗掻痒剤
  • 免疫抑制剤
  • ステロイド剤
  • 抗生剤

といったものが、皮膚の症状の程度に応じて処方されることが一般的です。
また、薬のほか、サプリメントやシャンプーを併用することで、薬を減薬または中止することができることがあります。

犬のアレルギー性皮膚炎へのフード以外のケアとは?

ここまではアレルギー性皮膚炎の病態と治療について解説しました。
では、アレルギー性皮膚炎のケアとして、フード以外にはどのような方法があるのでしょうか?

上述の通り、一つ目に「サプリメント」が挙げられます。
よく用いられる成分としては、

  • ビタミンE
  • プロテオグリカン
  • オメガ3脂肪酸(EPA、DHAなど)
  • 植物発酵糖脂質LPS(リポポリサッカライド)
  • フランス海岸松樹皮抽出物(ピクノジェノール)
  • 亜鉛酵母

などが挙げられます。

二つ目として「シャンプー」が挙げられます。
シャンプーに関しては、犬のアトピー性皮膚炎では保湿が重要と言われています。

皮膚の症状により頻度は変わりますが、保湿力の高いシャンプーを週1回の頻度でこまめに行うと良いとされています。

また、保湿シャンプーでは保湿力が不十分な場合は、ローションやスプレーなどの保湿剤を追加することでより効果的に保湿することができます。

以上、これら2つのケアを追加することによって、フードの変更だけでは改善しなかったアレルギー性皮膚炎が改善する可能性があります。

フードを変えても改善しない犬の皮膚アレルギー、次の一手は?

では、犬にアレルギー用のフードを与えても症状が改善しない場合、次はどのような方法で対策を行ったらよいでしょうか?
それぞれを詳しく見ていきましょう。

1. サプリメントを使用する

上述の通り、サプリメントを上手に使用することで、アレルギー性皮膚炎の症状を改善させられる可能性があります。

特にオメガ3脂肪酸やLPSに関しては、実際に犬でも効果が認められたという報告がされています。

2. スキンケアを見直す

シャンプーの頻度や保湿力を見直すことで、アレルギー性皮膚炎の治療がスムーズになる可能性があります。

3. アレルギー以外の病気を考える

犬のアトピー性皮膚炎の診断は、基本的に「除外診断」で診断を行うことが一般的です。

除外診断とは、その病気以外の病気の可能性が無いことを検査で否定していくことで診断することです。

犬にはアレルギー以外にも、以下のようなさまざまな原因で皮膚炎が起こります。

犬に皮膚炎を起こす代表的な疾患

表3 犬に皮膚炎を起こす代表的な疾患

分類 疾患名
感染症 疥癬
ニキビダニ症
膿皮症
マラセチア皮膚炎
腫瘍 上皮向性リンパ腫
肥満細胞腫
内分泌疾患 クッシング症候群
甲状腺機能低下症
その他 心因性
自己免疫疾患(天疱瘡など)

これらの疾患を除外するために、
以下のようなさまざまな検査が必要になります。

  • 皮膚検査
  • 一般血液検査
  • ホルモン検査
  • 超音波検査

また、原因となるアレルゲンを確認するため、アレルギー検査を行うこともひとつです。

4. フードやおやつを見直す

アレルギー用のフードを試しても症状が良くならない場合は、適切なフードが選択できていない可能性があります。

例えば、原材料の中心として魚を使用しているアレルギー用のフードを使用していても、愛犬に既に魚のアレルギーがある場合は、症状が改善しない可能性があります。

アレルギー検査を行うことで、現在愛犬に反応するアレルゲンを調べることができるので、ひとつの参考にするとよいでしょう。

また、アレルギー用のフードを使っていても、おやつにアレルゲンが含まれている場合も症状が改善しない可能性があります。

おやつやトッピングなど、フード以外に食べているものも見直しましょう。

まとめ

アレルギー用のフードで症状が改善しない原因にはさまざまな要因があります。

今回の記事を参考に、愛犬のアレルギー性皮膚炎の治療を見直してみましょう。

上記の中で、飼い主様ができる「次の一手」としては、サプリメントを取り入れたりスキンケアを見直したりすることだと思います。

特にサプリメントは長期に使用することで効果を発揮しますので、早めに取り入れるとよいでしょう。

ただし、サプリメントには使用上の注意がありますので、獣医師に相談したうえで取り入れることをおすすめします。

適切にサプリメントを使用して、愛犬の皮膚の健康をサポートしてあげましょう。

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この記事を書いたのは

獣医師:浅川雅清
2016年、日本大学生物資源科学部獣医学科卒
同年4月から、東京都内のペットショップ併設の動物病院に勤務
犬・猫・ウサギ・ハムスターの診療業務を行う傍ら、
ペットショップの生体管理や、動物病院の求人管理や、自社製の犬猫用おやつやフードの開発に携わる。
2023年から1年間、分院長を経験し、2024年にフリーランス獣医師として独立。
現在は診療業務の他、電話での獣医療相談や、ペット用品の商品監修など幅広い業務を行っている
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