獣医師監修 うさぎのスナッフルは治る?治らない?死亡リスクや薬についても解説

うさぎ
この記事の監修者
みつはし

愛玩動物看護師
株式会社スケアクロウにて日々飼い主の皆さまサポートに奮闘中

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うさぎさんがくしゃみ・鼻水をしたり、鼻が詰まったりする症状を総称して「スナッフル」といいます。
免疫力の低い子、シニアうさぎによく見られ、症状が進行すると命に係わる疾患に悪化する可能性もあります。
どのような疾患なのか、治療法、予防法についてお伝えします。

 

スナッフルとは

スナッフルはうさぎさんの呼吸器疾患としては非常にメジャーな疾患です。
くしゃみ・鼻水をしたり、鼻が詰まったりする症状(鼻風邪)を総称して「スナッフル」と呼びます。
閉塞性鼻呼吸、慢性鼻炎、鼻性呼吸と呼ばれることもあります。
「スナッフル」は鼻風邪の症状を表す言葉で、病名ではありません。
うさぎさんは鼻呼吸が基本の動物です。
胸腔が狭く肺活量も少ない為、少しでも鼻が詰まるとうさぎさんにとっては苦しい状態です。

症状

  • くしゃみ
  • 鼻水(白、黄色)
  • 涙、目やに
  • 苦しそうに息をする
  • 毛づくろいによる前足・顔の汚れ


7歳・ドワーフホト、前足の内側に汚れが見られます。
汚れにより毛が薄くなり、皮膚が若干見えています。


お鼻周りも汚れ、お顔全体に汚れが広がっています。

原因

<細菌>
スナッフルの多くの原因となる菌は「パスツレラ菌」というものです。
哺乳動物にとっては常在菌であり、イヌで12~55%、ネコで60~90%がパスツレラ菌を保菌しています。

パスツレラ菌は保菌しているだけでは無症状ですが、何かしらの要因により身体の免疫バランスが崩れ、くしゃみや鼻水を引き起こします>。

パスツレラ菌以外にも、ボルデテラ菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌等、様々な菌が原因となる可能性があります。

<不正咬合>
歯が正常に伸びないことにより、鼻腔が圧迫されくしゃみをします。
涙や鼻水がでることもあり、慢性化すると不正咬合の治療をしてもくしゃみだけは残るケースもあります。

<異物混入>
鼻の穴に異物が入ってしまい、突発的にくしゃみが止まらなくなることもあります。
牧草の粉、ペレットの粉、自らの毛が原因であることが多いです。

うさぎさんにとって鼻が気になり痒くなる状態なので、異物を出そうと連発してくしゃみをします。
異物が出るとくしゃみが止まります。

<先天性>
生まれつき鼻腔の骨が歪んでいたり、歯が歪んでいたりするとスナッフル症状が幼い頃から出る場合があります。

かかりやすい子

どのうさぎさんでもスナッフル症状を発症する可能性はありますが、子うさぎ、高齢うさぎは特に注意が必要です。
免疫力・病気に対する抵抗力も低く、菌に勝てず発症してしまいます。

ネザーランドドワーフ等の小型のうさぎさん、特に純血のショータイプのネザーは頭が小さく、骨格的に不正咬合になりやすいと言われています。
不正咬合からスナッフル症状を発症する恐れもあります。

深い呼吸、鼻水は出ていないがゼーゼーしている、食欲不振等が見られた場合は肺炎の可能性もあります。
すぐに動物病院で診てもらいましょう。

多頭飼育の場合

スナッフルは感染力の高い疾患です。
多頭飼育の場合は別の子に感染し、蔓延してしまう可能性があります。

  • 別の部屋に移動する
  • 感染している子を個別にする
  • ケージカバーをかける
  • スナッフル発症の子の部屋んぽの後は必ず消毒する

など、対策が必要となります。

また、パスツレラ菌が原因のスナッフル症状(パスツレラ症)だと、人間にも感染する恐れがあります。
人間が感染した場合、呼吸器疾患(風邪のような症状等)、皮膚疾患(赤み・腫れ等)を発症する可能性があります。

特に免疫力の弱い子どもや高齢の方、喘息や基礎疾患をお持ちの方は注意が必要です。

 

治療法

スナッフルの治療は投薬治療が主となります。
抗菌薬、抗生物質を一定期間飲むことが必要となります。

症状が重く苦しい呼吸の状態のときは、薬を霧状にしたものを鼻腔に直接噴霧する「ネブライザー治療」を行います。
鼻に直接薬が入ることによって鼻腔の粘液を解かし、より薬が作用しやすくなります。

不正咬合が原因の場合は、不正に伸びている歯を切る必要があります。

一度スナッフル症状を引き起こすと、再発する可能性が非常に高く完治が難しいと言われています。
長期に渡り投薬や通院する場合もあります。

私たちにできること

スナッフルは環境要因により発症するケースが非常に多いです。
逆に言えば、環境を整えてあげることによって予防できる症状でもあります。
まずはうさぎさんの周辺環境を整えてあげましょう。

ケージ内は清潔な状態を保つ

細かい牧草の粉、ペレットの粉、ほこり等が鼻に入るとくしゃみが出る恐れがあります。
牧草入れ外に落ちた牧草は撤去する、こまめに掃除をする等、綺麗な状態を保つように気を付けましょう。

うさぎさんにとっての適温を守る

温度15~25度、湿度40~60%がうさぎさんにとって快適に感じるお部屋です
空気が澱まないようこまめに部屋の換気をし、綺麗な空気を心がけましょう。香りのある芳香剤、お香、消臭スプレー等はうさぎさんの身体に負担となる場合があります。
化学物質が蓄積され、スナッフル症状として現れるケースもあります。(シックハウス症候群)

うさぎさんのいるお部屋でタバコを吸わない、香水をつけない、うさぎさんの使う用品は天然洗剤で洗う、等の対策が必要となります。
人間より小さい動物は人間以上に影響を受けすく、代謝解毒能力も劣っています。
普段使っている芳香剤を動物に安全なものに変える等、小さなことからでも始めてみましょう。

免疫力サポートのサプリメントの使用

子うさぎ、シニアうさぎは免疫力が弱く、多少のストレスから疾患を引き起こす可能性があります。特に高齢のうさぎさんは病気に対する抵抗力も弱くなっている為、日頃のケアとして免疫力をサポートするサプリメントの使用もおすすめします。

ストレスを取り除く

免疫力低下に繋がります。うさぎさんの近くで大きな音を立てない、ケージカバーをする等、対策をしてあげましょう。

人間と触れ合うのが好きなうさぎさんは、喜ぶこと(なでなでやマッサージ)をしたり、走るのが好きな子は部屋んぽを長めに取ったり、その子にあったストレス解消法をとってあげましょう。

こまめな手洗いうがい

こまめに手洗いうがいをし、外から菌を持ち込まないように気を付けましょう。

また感染の可能性のあるうさぎさんを触った後、感染が拡大しないよう必ず手洗いするように心がけましょう。
こまめな手洗いうがいはうさぎさん同士の感染を広げない為だけでなく、人間への感染も予防することに繋がります。

まとめ

スナッフルは原因も多くあり、治りにくい症状です。

ですが、しっかりと治療すれば症状が軽くなったり、死亡率の高い疾患に繋がるのを防ぐことができます。

気になる症状が出てる場合は早めの治療を心がけましょう。

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