動物看護師解説 うさぎが痙攣(けいれん)するのは高齢が原因?死亡するリスクや症状など解説

うさぎ
この記事の監修者
みつはし

愛玩動物看護師
株式会社スケアクロウにて日々飼い主の皆さまサポートに奮闘中

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うさぎが痙攣していると慌ててしまい、どうしたら良いのかわからなくなってしまいますよね。
しかし、慌てずに冷静に見ておく必要があります。

とはいっても、痙攣しているうさぎを冷静に見て適正な判断を下すのは簡単ではないと思います。

ですので、少しでもうさぎの痙攣について知識を持っておき、いざという時に対応できるようにしておきましょう。

そのためにも、今回の記事では、うさぎの痙攣について詳しく解説していきます。

 

うさぎの痙攣は要注意!

まず、第一に「うさぎが痙攣したら即動物病院に連れて行った方がいい

これだけは頭に置いておいてください。

うさぎの痙攣は非常に危険度が高く、受診が遅れると命に関わる状態になることが多く、いかに早く治療できるかで生死が変わってきます。

また、治療が間に合っても後遺症が残ってしまう可能性が高く、痙攣から8時間以内がリミットといわれているくらいに急いで診てもらいたい事例となります。

ですので、うさぎの痙攣は様子見している場合ではなく、即行動を心がけることは念頭に置いておいてくださいね。

 

うさぎが痙攣する原因

では、うさぎの痙攣が起きるのにはどんな原因が考えられるでしょうか。

代表的な痙攣の原因をご紹介します。

エンセファリトゾーン症

うさぎの飼い主さんなら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
うさぎの「エンセファリトゾーン症」は有名ですよね。

原虫が寄生することによって発症する寄生虫感染症で、脳や腎臓・眼など、さまざまな臓器の細胞内に寄生し、体調不良を引き起こす病気です。

寄生部位によって症状は異なりますが、脳に増殖することで痙攣発作を起こす可能性があります。

感染するだけでは珍しくない病気ですが、体調が崩れた際などに一気に発症してしまう日和見感染症といわれています。

先天性

先天性という生まれつき脳に疾患を持って生まれてしまううさぎがいます。
その際は、どの病気のきっかけでもなく痙攣発作を起こしてしまう危険性もあります。
てんかん持ちだと、若くて発症することも多く年齢とともに発症率も高くなります。

中毒

中毒症状でも痙攣することがあります。

犬がチョコレートを食べたら痙攣するという話は有名ですよね。
これは犬にとって毒物である、チョコレートに含まれる成分が神経症状を起こすからです。

うさぎにとっても玉ねぎやニンニクなどは毒であるのはご存知だと思いますが、うさぎが食べてはいけないものは他にもたくさんあります。

中毒症状を引き起こす食べ物は意外と身近にあるので、与えてはいけないものの知識はしっかりと持っておきましょう

熱中症

湿度の高い梅雨から秋口にかけて多く発症する熱中症ですが、そのせいで震えたり、痙攣する可能性もあります。

私たち人間よりも暑さに敏感な動物ですので、部屋の温湿度は常に通年一定にし、急激な変化を起こさないように心がけましょう。

熱中症は甘く見ていると命を落とすこともある怖い病気ですので、あまり様子を見ずに獣医師に診てもらうことをおすすめします。

死亡の予兆

うさぎは死ぬ前に痙攣をおこすといわれているのをご存知の飼い主さんも多いかと思います。
実際もその通りで、痙攣を起こしてしまううさぎは多いです。

うさぎは死亡する前に、低体温や脳機能の低下などが起こるため、そのせいで痙攣すると考えられています。

これが、高齢のうさぎが痙攣するといわれている理由のひとつですね。
老化によって筋力や体力の低下ももちろん、脳機能の低下を招いてしまうため、防ぎようがないのが現実です。

 

痙攣の治療法

痙攣が起きたら悩むことなく受診をしましょう

その際、行われる治療について簡単にご説明します。

感染症の場合は駆虫薬の投与

エンセファリトゾーン症などの感染症の場合は、駆虫薬を投与します。

最低でも1カ月間は内服薬の投与が続き、うさぎの個体によっては2カ月続くこともあります。
また、エンセファリトゾーン症であれば食欲低下や前提疾患を起こすこともあるため、その際はステロイドによる食欲増進剤や抗生物質などの投与も行われることがあります。

また、エンセファリトゾーン症の予防策としては、ほかのうさぎに近づけないことや症状が見られたら早めに受診することなどが挙げられます。

抗てんかん薬の投与

てんかん発作が連続的に起こる場合には抗てんかん薬でのコントロールを行うことを提案されることが多いです。

用量や期間は獣医師と相談の上、通院を続けて決定していくコントロールが必要なお薬になります。

そのためにも、てんかんが起きた際には日にちや時間・その時の様子などをしっかりと記録しておきわかるようにしておきましょう。

そしててんかんが起きた際は、すぐに動物病院に連れていきましょう。

原因の治療

痙攣が遺伝性や先天性の特発性てんかんでない場合は、原因となる病気を治療することで痙攣は抑えられることがあります。

エンセファリトゾーン症であれば駆虫薬などを、中毒であれば輸液療法や洗浄などの処置を、熱中症であれば輸液療法や脱水の治療など、病気によって治療法はさまざまですが、それを治すことが痙攣しないためにできることといえます。

 

痙攣の予防法

先天性などの疾患には予防法がなく、どうしようもないですが、その他であれば痙攣が起きないように気を付けることができます。

代表的な発作への対応をいくつかご紹介しますので、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

発作が起きた時の記録をつけておく

先ほども少し書きましたが、痙攣発作が起きた際は記録をしておくことがおすすめです。
特発性てんかんであれば、継続して痙攣発作が起こることが予想されるため、発作時の様子を細かく記録しておくことで、受診時の話がわかりやすくなります。
加えて、抗けいれん薬でコントロールする際の用量決めの指標にもなるので、動物病院側からするととても助かります。

記録する項目としては、

    • 発作が起きた日にち
    • 時間
    • 何分間起きているか
    • 意識があるか
    • 失禁や泡吹きなどがあるか
    • 引き付けか揺れか

などの発作の様子などをメインに気になることなどを記録してください。

といっても痙攣が初めて見たなどの時は、取り乱してしまい慌ててしまうことも考えられます。
記録するのはおろか何分間の発作だったかなども計測できないこともあるでしょう。

ですので、初回の痙攣が起きた際はすぐに動物病院に連れていき、原因究明ののち特発性てんかんだった際には、記録することを念頭においておくといいですね。

発作時のための外用薬を持っておく

痙攣発作で受診した時は、継続して痙攣が起きる可能性を考え、すぐに対処できるように点鼻薬や坐剤などの発作を鎮めるお薬を処方されるケースもあります。

夜間や早朝など、動物病院にすぐに駆け込めないこともありますよね。

うさぎの痙攣は初動が命取りといわれているくらい、すぐに獣医師に診てもらいたい事例ですので、すぐに診てもらえない場合は、まず発作を鎮めて鎮静させてあげることが先決です。

しかし、発作を鎮めるお薬はかなり慎重に使う必要があるので、必ず獣医師の指示を守り、相談して決めてくださいね。

ストレスをなるべくかけない

うさぎはストレスに弱い動物です。
ストレスによって震えがきたり、ひどい場合に痙攣を起こしてしまう可能性もあります。

例えば、新しい環境に変わったり、新入りのうさぎを入れたりした時など、良く体調を壊してしまう子が多いです。

また、近所で工事をしている・雷や台風など、避けられないストレスもあるかと思いますので、その際はなるべく音を遮断する・別室に移動して遠ざけるなどの対策が必要かもしれませんね。

室温や湿度を適正にキープしておく

熱中症の対策のひとつとして、室温湿度を常に適正にキープしておくことが求められます。

うさぎが快適に暮らせる温湿度の推奨は「室温20~24℃・湿度50%前後」といわれています。
真夏は人間の適正に合わせてクーラーをかけるご家庭が多いかと思いますが、実は動物が熱中症にかかりやすいのは5~6月の梅雨の時期なのです。

湿度にも注意して管理しておきましょう。

また、季節の変わり目などうさぎは体調を崩しやすく、室温は常に一定にしておくことが重要です。

冷房を強くきかせていると、うさぎが震えていることもあると思います。

しかし、うさぎは暑くても震えることがあり、寒いのかと思い冷房を切ってしまうと命に関わる危険性もあります。
うさぎが自由に暖かいところに移動できるよう、室温は冷やしたうえで、暖かい毛布などの用意をしてあげるといいですね。

定期健診を行う

元気で食欲があっても、定期健診を受けておくのがおすすめです。

病気は早期発見で予後の寿命が左右されます。

特にうさぎもですが、高齢になるにつれて病気にかかるリスクは高くなるので、犬や猫よりも寿命が短いうさぎは年に2回の検診を受けると安心ですね。

 

痙攣が起きた時の治療にかかる費用の目安

痙攣が起きた際に動物病院を受診すると、発作の原因にもよりますが、費用は約10,000円~30,000円程度が相場かと思われます。

抗けいれん薬でのコントロールとなると、月のお薬だけで約3,000円~10,000円程度かかると予想されます。

また、熱中症や中毒などでは、一度の通院で治ることは難しく数回の通院が必要となります。

その度に5,000円~15,000円程度かかる可能性もあります。

なお、治療費に関しては、動物病院ごとに価格が異なるので、あくまで目安として参考にしてください。
治療費に心配がある場合は、あらかじめかかる動物病院に確認しておくと良いですね。

 

まとめ

うさぎが痙攣している際は、迷うことなくすぐに動物病院に連れていきましょう。

早期の処置で今後が左右される重要な場面となるので、即判断しましょう。

痙攣は熱中症やエンセファリトゾーン症・中毒などさまざまな原因が考えられます。

また、特発性てんかんなどでは継続して痙攣発作が起こる危険性が高く、抗けいれん薬でコントロールしたりと、継続治療が必要なケースもあります。

また、発作が起きた際は記録をつけておくことも大事です。

冷静に見ることは難しいかもしれませんが、できる限りうさぎの発作時の様子を観察しておきましょう。

さらに、なるべくストレスをかけないように対策したり、部屋の温湿度を常に一定の適正温度でキープしておくことも求められます。

 

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この記事を書いたのは
中村千尋
愛玩動物看護師
大阪ペピイ動物看護専門学校卒業
認定動物看護師資格取得・ペット栄養管理士資格取得
兵庫県内の動物病院で勤務(現在も勤続中)
愛玩動物看護師国家資格取得
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