【2026年版】老犬の目が白いのは病気のサイン?病気や受診の目安、日常ケアを獣医師が解説

この記事の監修者
みつはし

愛玩動物看護師
株式会社スケアクロウにて日々飼い主の皆さまサポートに奮闘中

ご相談窓口

老犬の目が白いのは病気のサイン?病気や受診の目安、日常ケアを獣医師が解説

愛犬が年齢を重ねるとともに、目が白くなっているように見えると、心配になりますよね。

そんなとき、
「白内障になったのかな?」
「動物病院を受診した方がいいのかな?」
「目薬をさした方がいいのかな?」
といった疑問をお持ちではないでしょうか?

実は、老犬の目が白いときに考えられる病気は、白内障以外にもさまざまなものが挙げられます。

場合によっては、重大な病気の初期症状であることをご存じでしょうか?

本記事では、犬の目の構造から、老犬の目が白いときに考えられる病気や症状、受診の目安、日常ケアなどを獣医師がわかりやすく解説します。

最後までお読みいただき、愛犬の目の健康管理に役立てていただけると幸いです。

老犬の目が白く見えるのはどの部位?

まず、飼い主様が「目が白い」と思ったときに、犬の目のどの部位が白く見えているのでしょうか?

主な部位をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

①角膜

角膜とは、目の一番外側の薄い膜のことを指します。

角膜は本来、光を通すために無色透明です。

しかし、角膜にトラブルが起きた場合は白濁し、目が白くなったように見えます。

②前眼房

前眼房とは、角膜と水晶体の間の領域を指します。

前眼房の中は「眼房水」という無色透明な液体で満たされています。

炎症などで眼房水が白濁したときも、目が白くなったように見えることが少なくありません。

③水晶体

水晶体は通常、網膜にピントを合わせる「レンズ」の役割をしています。

65%が水分、35%がタンパク質でできており、血管が通っておらず無色透明です。

年齢を重ねたり、水晶体のトラブルが起きたりすると白濁し、目が白くなったように見えます。

老犬の目が白いときに考えられる病気とは?

ここまでは、老犬の目が白いときにどこが白くなるかを解説しました。

では、目が白いときにはどのような病気が考えられるのでしょうか?

実は、どの部位が白くなるかによって、考えられる病気が異なります。

それぞれを詳しく見ていきましょう。

①白内障

白内障は、高齢の犬においてよく見られる目の病気で、目の「水晶体」という部分が、病的に白く濁る病気です。

多くは遺伝的な要因や加齢に伴う変化ですが、

  • 糖尿病
  • 緑内障
  • ぶどう膜炎
  • 腫瘍
  • 進行性網膜萎縮

などの病気に伴って発症することも少なくありません。

初発白内障 白濁が水晶体の10%未満
未熟白内障 白濁が水晶体の10%~99%
成熟白内障 白濁が水晶体の100%
過熟白内障(モルガニー白内障) 成熟白内障の進行により水晶体の吸収が始まり、透明性の回復や前嚢の皺、皮質内結晶様物質を認める

白内障の治療には主に、点眼による治療と、手術による水晶体の摘出が用いられます。

②核硬化症

核硬化症は、白内障と同様に「水晶体」が白濁する現象です。

主に加齢性の変化で、視覚に影響を及ぼさないことが多く、治療対象にならないことが一般的です。

③角膜ジストロフィー

角膜ジストロフィーとは、目の「角膜」が白く濁る病気です。

視覚への影響は少ないため、経過観察となることが多いです。

④緑内障

緑内障は、眼圧が上昇し、強い痛みや視覚障害を引き起こす病気です。

  • 白内障
  • 水晶体脱臼
  • ぶどう膜炎
  • 腫瘍

などが原因になることがあります。

進行が早く失明のリスクが高いため、早期受診が重要です。

⑤ぶどう膜炎

ぶどう膜炎は、目の内部に炎症が起こる病気です。

  • 感染症
  • 外傷
  • 角膜潰瘍
  • 白内障
  • ドライアイ
  • 免疫異常
  • 腫瘍

などが原因となります。

老犬の目が白いときに見られる症状とは?

  • 白目が充血している
  • 目やにが多い
  • 暗い場所で動きにくい
  • 目をこする
  • 動きが慎重になる

老犬の目が白いときに受診すべき目安とは?

目が白いと思ったときは、可能な限り早めに受診しましょう。

  • 目をしょぼしょぼさせる
  • 強い痛みがある
  • 物にぶつかる
  • 出血している
  • 目が飛び出たように見える
  • 食欲や元気がない

老犬の目が白いときにやるべき日常ケアとは?

①定期検診

定期的な検診により、目の病気を早期に発見できます。

②サプリメント

  • フランス海岸松樹皮抽出物
  • プロアントシアニジン
  • クルクノミド
  • アスタキサンチン
  • ビタミンE
  • アントシアニン
  • ルテイン

サプリメントは補助的なものなので、必ず獣医師に相談して使用しましょう。

まとめ

老犬の目が白い原因は、生理的な変化から病気までさまざまです。

「年齢のせい」と判断せず、早めの受診と定期検診が重要です。

日頃からよく観察し、適切なケアで愛犬の健康を守っていきましょう。

======================
この記事を書いたのは

獣医師:浅川雅清
2016年、日本大学生物資源科学部獣医学科卒
同年4月から、東京都内のペットショップ併設の動物病院に勤務
犬・猫・ウサギ・ハムスターの診療業務を行う傍ら、
ペットショップの生体管理や、動物病院の求人管理や、自社製の犬猫用おやつやフードの開発に携わる。
2023年から1年間、分院長を経験し、2024年にフリーランス獣医師として独立。
現在は診療業務の他、電話での獣医療相談や、ペット用品の商品監修など幅広い業務を行っている
======================

コメント

タイトルとURLをコピーしました