ヘルニアの病気

■ 横隔膜ヘルニア(おうかくまくへるにあ)

【原因】

横隔膜ヘルニアの原因の多くは外傷性で、高い場所からの転落や衝突、交通事故など何らかの強い衝撃を受けて、腹部の圧力が上昇し、胸部と腹部を隔てている横隔膜が破れたり裂けたりすることで腹部の臓器が胸の中に入り込んでしまう病態をいいます。腹部の臓器が肺や心臓を圧迫し、重篤な場合はショック状態で死に至ることもあります。まれに先天性の非外傷性の場合もあり、横隔膜に奇形があって、一部や全体が融合していないことや欠損していることが原因で起こります。先天性の場合は子犬の頃から症状が出ます。

【症状】

横隔膜ヘルニアを発症すると、腹部から胸部のほうに臓器が入り込んできます。症状は臓器の状態にもよりますが、はっきりした症状が出ず、無症状の場合もあります。横隔膜の損傷が激しい場合は、腹部の臓器が動いたことで、吐き気やお腹を触ると痛がるような腹痛といった消化器系に異常を訴える場合や、心臓や肺が圧迫されることによる咳や呼吸困難、呼吸が速くなりチアノーゼなどの症状が出てしまいます。ぐったりとして元気もなくなり、重篤な状態になります。

【治療・対策】

ヘルニアの状態によって治療方法は異なりますが、事故直後で嘔吐や呼吸困難などがみられる場合、緊急手術で腹部の臓器を元の位置に戻し、横隔膜の穴や裂け目を修復する手術を行います。先天性で、体がその状態に順応していて目立った症状が出ていない軽症の場合は、そのまま何もしない経過観察となり、手術は慎重に判断されます。


■ 椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)

【原因】

椎間板ヘルニアは、背骨や頸椎の間にある椎間板というクッションが、激しい運動や外傷、肥満、老化など、何らかの原因でつぶれてしまって、髄核と呼ばれるゼリー状の物質が外に飛び出して近くにある神経に触れたり圧迫したりします。それにより、痛みが伴い、神経麻痺症状などが現れます。重症化すると脊髄が壊死してしまう場合もあり、生涯不自由な生活をする場合もあります。

【症状】

椎間板ヘルニアは、進行の度合いや発症した部位によっても症状が異なります。首に起こる頸椎のヘルニアでは、神経麻痺を起こすと初期では足を引きずり、重症化すると四肢に麻痺が起きて立てなくなり、歩くことや排尿排便も自力でできないなど生活困難な状態になります。胸や腰部の椎間板ヘルニアでは胸や腰を痛がって、触られるのを嫌がり、後ろ足の麻痺がみられます。この場合も自力でトイレに行けない場合もあります。

【治療・対策】

初期症状であれば、抗炎症剤などを投与して痛みを緩和する内科的治療を行います。同時に、フローリングの床を滑りにくくするためにマットを敷くなど、高い段差を昇り降りさせない工夫をして、頸椎や脊髄に負担がかからないよう生活環境を整えます。負担を抑えるために運動制限もして、肥満にも十分注意します。重症の場合は外科的手術で飛び出して神経を圧迫している髄核を除去する手術を行います。




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