消化器系の病気

■ 巨大食道症(きょだいしょくどうしょう)

【原因】

猫の巨大食道症は、一時的(原発性)なものと、二次的(続発性)なものの二つに分かれます。原発性は、先天性に食道に分布する神経の欠如か異常に起因する症状で、遺伝的素因。

【症状】

食道の役割は、口から今で食物を円滑に運ぶことです。この食道から何らかの原因で拡張すると、食物が停滞し、食後すぐに、吐出してしまいます。猫の巨大食道症は、犬に比べてまれであり、突発性食道拡張症、あるいは、食道アカラジアともよばれます。さらに、それらの予後は、悪いものが多い。犬の食道は、全体が横紋筋(おうもんきん)に対し、猫は、人間同様、2/3が横紋筋で、1/3が平滑筋(へいかつ)です。原発性の場合は、拡張した食道内に食物が停滞する結果、離乳を開始した子猫では、食後比較的短時間で未消化な食べものを吐出します。これは、食後数分の間におこるが、食道拡張が著しいと延長します。多くは、吐出物が鼻に入り、誤嚥して、鼻炎は肺炎を併発するケースが多い。

【治療・対策】

外科手術により、胃の入り口の噴門括約筋(ふんもんかつやくきん)を切開して広げる方法がありますが、良い結果ばかりでもありません。姑息的治療になりますが、流動食を立位で食べさせるか食後しばらく立位で抱いて保定する方法もあります。ただし、このようなケアをしても、鼻炎や肺炎で死亡するケースもあります。


■ 食道炎(しょうどうえん)

【原因】

外傷と基礎疾患の影響、感染症の主に3つが原因として考えられます。外傷はプラスチックなど異物の飲み込みや魚や肉の骨によって、また熱いものによる火傷や薬品による爛れなどによってできます。基礎疾患の影響は、消化器系疾患による嘔吐などで胃液が逆流した場合による爛れや咽頭炎による影響などがあります。感染症は、ウイルスや細菌による感染症によって食道粘膜に生じることが原因になります。

【症状】

様々な原因で食道が炎症を起こした状態です。食べた直後に吐き出す吐出や、食欲不振、痛みで唾を飲み込めず多量のよだれを流す流涎といった症状が表れます。進行すると食べ物を飲み込めなくなる嚥下困難になり、食欲不振が続くことで体重の大幅な減少や脱水症状、元気消失などの危険な状態を引き起こす可能性があります。その後炎症によって食道が狭まる食道狭窄や巨大食道症を引き起こす場合もあり、早期の発見と治療が必要です。

【治療・対策】

症状が軽い場合は、抗炎症剤や抗生物質や状況によって胃酸分泌抑制剤や粘膜保護剤を投与します。重度になると絶食・絶水による点滴治療や胃チューブに水分や栄養補給を行い、その後はビタミン剤や高カロリー流動食を与えるようになります。また食道狭窄が進行している場合には外科手術による切除を行う可能性があります。基礎疾患や感染症が原因の場合は、その症状に合わせて治療を行います。食道への外傷を防ぐために、食餌の骨など硬いものを取り除き温度に気を付けたり、飲み込めそうな金属やプラスチックなどを遠ざけておくことが予防策になります。


■ 食道狭窄(しょくどうきょうさく)

【原因】

嘔吐を繰り返すうちに食道が傷つき、傷痕に増殖した肉芽組織が古くなって繊維化したものが見られる瘢痕化が起こることで徐々食道の内径が狭くなっていきます。異物を飲み込むことで傷ついたり毛玉をよく吐いたり、また、逆流性食道炎などが原因と考えられます。逆流性食道炎では、強酸性の胃液が食道へ逆流することで食道が傷つけられて炎症を起こします。腫瘍が原因となるケースも考えられますが、猫ではほとんど見られません。

【症状】

食道が何らかの原因で狭くなっている状態。食べ物が入りづらくなる、吐出などの症状が見られ、お腹が空いているのに全く食べれないという状態が続き、栄養失調を引き起こす可能性があります。食べ物は吐くが液体は飲めるという状態から、悪化して食道閉塞に近い状態になると液体すら吐くようになります。また吐出によって吐物が気管に入ると、誤嚥性肺炎を引き起こす場合もあります。

【治療・対策】

食道を広げる必要があるため、全身麻酔の上、内視鏡を用いてバルーンダイレーターを食道内に入れ、バルーンを膨らませることで食道を広げます。特に咽頭の部分では再発しやすいため、何度もこの治療を行う場合もあります。しかし、食道は他の臓器と比べて縫合してもくっつきにくく、合併症が多いとされているため、外科手術は一般的ではありません。猫の口にしそうな異物を遠ざけたり、食餌に骨が入らないように、予防策が必要です。日頃から生理整頓をして安全な飼育環境を整えましょう。


■ 食道内異物(しょくどうないいぶつ)

【原因】

消化できない異物を飲み込むことが原因です。猫は普段から食餌を丸呑みするため、近くにあるものに興味を持って遊んでいるうちに飲み込んでしまうことがあります。特に好奇心旺盛な子猫によく見られます。飲み込むものは様々ですが、遊びの延長から、口に入ることが一般的で、特に音のするビニール類や毛糸などの紐類、ボタンや石などを好む傾向にあります。

【症状】

異物を飲み込み、食道内に停滞している状態です。食道内異物では、釣り針や骨がよく見られます。食欲不振、嘔吐や吐出、よだれや体を触られるのを嫌がるなどの症状が表れ、誤嚥性の肺炎を引き起こすこともあります。食道壁を損傷している可能性もあります。異物は大きいほど症状が激しいとされており、紐状の異物を飲み込んだ場合、食道から胃、小腸まで異変を引き起こす場合もあります。

【治療・対策】

レントゲンや内視鏡で異物を確認します。食道内では釣り針や骨が食道壁に刺さってしまっているケースが多く、異物によっては潤滑剤などの投与で詰りがとれる場合や、内視鏡で見ながら鉗子で摘出する場合もあります。食道は他の臓器と比べて縫合してもくっつきにくく、合併症が多いとされているため、外科手術は一般的ではなく、多くの場合内視鏡下での摘出が行われます。猫の口にしそうな異物を遠ざけたり、食餌に骨が入らないようにしたりすることが予防策です。日頃から生理整頓をして安全な飼育環境を整えましょう。


■ 幽門狭窄(ゆうもんさくしょう)

【原因】

先天性の場合と、胃粘膜の肥大や腫瘍、異物の飲み込みが原因と考えられます。胃粘膜が肥大にしている場合、胃炎や胃潰瘍の影響が考えられます。腫瘍の場合、消化管型のリンパ腫や肥満細胞腫などが考えられます。また異物を飲み込んだ場合、消化管の構造上、胃にたまりやすくなるため原因となることがあります。

【症状】

胃の出口部分の幽門部が何らかの原因で狭くなることにより、胃から食べ物などが排出されにくい状態です。胃の中に食べ物などがたまっていくため、お腹が膨れた状態になり、頻繁な嘔吐や食欲不振などの症状が表れます。食道炎、巨大食道症、吐出などを引き起こす可能性があります。長期化すれば胃の内容物がたまり続けたり、栄養素が吸収できないために衰弱したりと危険な状態になることが考えられます。

【治療・対策】

胃の出口部分の幽門部が何らかの原因で狭くなることにより、胃から食べ物などが排出されにくい状態です。胃の中に食べ物などがたまっていくため、お腹が膨れた状態になり、頻繁な嘔吐や食欲不振などの症状が表れます。食道炎、巨大食道症、吐出などを引き起こす可能性があります。長期化すれば胃の内容物がたまり続けたり、栄養素が吸収できないために衰弱したりと危険な状態になることが考えられます。


■ 膵炎(すいえん)

【原因】

急性膵炎の場合は、交通事故などで腹部に強い衝撃を受けたことによる膵臓が損傷、猫伝染性腹膜炎や猫ウイルス性鼻気管炎、トキソプラズマ症などの感染症、胃腸炎や胆管肝炎など基礎疾患の影響、中毒症状が原因と考えられます。慢性膵炎の場合は、急性膵炎からの移行と推察されます。またシャム猫が発症するケースが多いことから、遺伝的要因との関連性が推察されています。

【症状】

膵臓で炎症が起こり、生成される消化酵素によって膵臓自体やその周辺組織が消化されてしまっている状態です。膵臓は内分泌部分と外分泌部分に分かれ、内分泌部分ではインスリンなどのホルモンを生成し、外分泌部分ではアミラーゼなどの消化酵素を生成しています。何らかの原因で炎症が起こると、外分泌部分の消化酵素によって膵臓自体が消化され異変が表れます。急性膵炎と慢性膵炎に分かれ、共通する症状は食欲不振や嗜眠、嘔吐や下痢、黄疸や腹痛です。腹部に激しい痛みを感じ、触られるのを嫌がる場合もあります。急性膵炎では昏睡状態に陥り、死に至る危険性もあります。

【治療・対策】

嘔吐をしている間は、膵臓の外分泌部分で生成される消化酵素の働きを抑えて休ませるために絶食をし、輸液で水分や栄養を補給します。症状に合わせて抗炎症剤や抗生物質、鎮痛剤などを投与します。胃腸炎や胆管炎などを併発しているケースも多いため、基礎疾患の治療も行います。また進行して胆嚢の管に詰りが見られると、外科手術を行う可能性もあります。事故を防ぐために室内飼育にしたり、感染症を防ぐためのワクチンの接種をしたりすることが予防策です。


■ 慢性腸炎(まんせいちょうえん)

【原因】

・寄生虫・細菌・食物アレルギー・炎症性腸疾患(IBD)・腫瘍(主にリンパ腫)・猫白血病ウイルス(FeLV)・猫免疫不全ウイルス(猫エイズ、FIV)など
●寄生虫・細菌感染
寄生虫感染ではコクシジウムやジアルジア、線虫類などの感染で腸炎が引き起こされます。
●食物アレルギー
食物の特定のたんぱく源などに体の免疫が過剰に反応してしまう食物アレルギーも原因になります。
腸炎ではありませんが、同じような症状(下痢など)を引き起こすものに食物不耐性があり、猫にはよくみられます。食物不耐性は特定の食物を消化できないことにより下痢などが引き起こされます。どちらも、原因となる食材を避けることが大切です。
●炎症性腸炎(IBD:Inflammatory Bowel Disease)
消化管に原因不明の炎症が起こる炎症性腸炎(IBD)といわれるものがあります。原因ははっきりわかっていませんが、食事などの複合的な要因と免疫が関わっていると考えられています。発症すると生涯食事療法や投薬が必要になり、症状が進むと命に関わることもある病気です。これは下痢などの慢性的な消化管症状を引き起こす他の病気の可能性をさまざまな検査や経過により否定したうえで、内視鏡や手術により採取した腸の細胞や組織をみることによって診断されます。しかし、症例や採取部位によりリンパ腫(がんの一種)との判別がつきにくい場合もあります。
●消化管の悪性腫瘍(特にリンパ腫)
腫瘍の周囲に炎症が起こり、慢性腸炎となります。このうちリンパ腫では、猫白血病ウイルス(FeLV)や猫免疫不全ウイルス(FIV:猫エイズウイルス)に感染している猫で発症率が高くなることが認められています。診断や治療にCT検査やMRI検査などの画像診断が必要になる場合があります。
●猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスによる感染
体の免疫力が下がり、細菌に感染しやすくなり腸炎が起こることがあります(主に二次感染)。

【症状】

慢性腸炎の症状は下痢を中心とし、嘔吐や慢性的な痩せがみられ、症状が進むと食欲や元気の低下なども出てきます。便が少し軟らかく通常より臭う、軟便や水様便と通常の便を交互に繰り返す(治りきらない)、毛に艶がなくごわごわしているなど、腸の炎症を原因とした慢性的な消化・吸収不良の症状がみられます。炎症による出血があれば、出血の部位により便の色が真っ黒になったり、便の表面に血が付いたりします。
<慢性腸炎の主な症状>・下痢(軟便を含む)・嘔吐・痩せ気味で体重が増えないなど。
慢性腸炎は下痢が主な症状ですが、下痢は小腸に原因があるもの(小腸性下痢)と大腸に原因があるもの(大腸性下痢)に分けられます。原因が小腸と大腸どちらにもある場合もあり厳密に区別はできませんが、必要な検査や診断を進めていく助けになります。症状を観察するときは便の状態を意識し、診察のときに状態の変化などを獣医師に伝えましょう。
<下痢・排便の状態>
小腸:量が増える、回数が通常かあまり増えない、腸で出血があるとき便自体が真っ黒になる。
大腸:量が少量、回数の頻度が多くなる、腸で出血があるとき便表面や中に赤い血が付く。
さらに、気になる状態の便がありその便を病院に持って行けない場合は写真に撮っておき、次の診察の際に獣医師に見せると診察の参考になることがあります。

【治療・対策】

<慢性腸炎の主な検査>・糞便検査・血液検査(FIV/ FeLV検査も含む)・X線検査
・超音波検査・針穿刺吸引細胞診(FNA)※注射(針)を目的部位に刺し、シリンジを吸引することで細胞を採取し、顕微鏡でみる検査。腹腔内臓器のFNAは超音波検査下で行われる。
・内視鏡検査・手術による生検・細胞診・病理組織検査・CT検査/ MRI検査など。
1回のみの糞便検査では検出されにくい寄生虫もおり、糞便検査は日を改めて複数回行われることがあります。また、腸の炎症以外で慢性の下痢を引き起こす疾患もあります。
慢性膵炎や腎臓、肝臓の病気、甲状腺機能亢進症などでも慢性的な下痢がみられることがあり、他にも猫ではまれですが膵臓の消化液が分泌されなくなり消化不良による下痢が起こる膵外分泌不全があります。このように慢性の消化管症状の原因はさまざまで、大きな病気が隠れている可能性も十分あるため、症状や検査結果、治療への反応などにより、精密な検査に進んでいきます。
<猫の慢性腸炎の予防方法>猫の慢性腸炎のはっきりした予防方法はありませんが、検査を受けて治療をしっかり行い、その経過を観察し、必要となるさらなる検査や治療につなげていくということが大切になります。また、食物アレルギーが疑われ療法食や除去食(特定の食材を含まない食事)を試しているときは、おやつや人のご飯などを猫が口にしてしまうことのないように気を付けましょう。


■ 慢性大腸炎(まんせいだいちょうえん)

【原因】

猫の慢性的な胃腸炎の中で、多くの原因を占めると考えられているのが炎症性腸疾患(IBD)です。リンパ球プラズマ細胞性腸炎や好酸球性腸炎などの診断名になる場合もあります。免疫にかかわるリンパ球や好酸球などの炎症細胞が、腸管に浸潤することで腸粘膜を損傷し、潰瘍や肥厚などを起こしたて嘔吐や下痢が慢性化していきます。その原因は解明されていませんが、遺伝性、食物アレルギー、細菌感染などの複合的なものと推察されています。中高齢猫やシャム猫に多く見られるとも言われています。他の原因として、食餌や腫瘍、細菌や寄生虫、異物などが考えられます。食餌ではアレルギーを引き起こすアレルゲン物質を含む食餌の長期的摂食や、食餌を変更したことによるストレスが考えられます。腫瘍や薬剤によって誘発される潰瘍などの影響、細菌はカンピロバクターやクロストリジウムなどが考えられます。

【症状】

大腸内で炎症を繰り返すことで起こり、様々な症状が表れます。急性の場合と比べ、軽い症状が長期化するのが特徴です。主な症状は下痢や嘔吐です。大腸部分に異変がある場合には、やや軟便に近い下痢便で、鮮血便や粘液の混じった便になるのが特徴です。肛門に圧力がかかることで飛び出すような射出性のある便の出かたが見られる場合もあります。腸の蠕動運動に異常をきたすため、少ない量の便が非常に多い回数出るのも特徴です。

【治療・対策】

血液検査やレントゲン・エコー検査、内視鏡検査などを行い診断されます。炎症性腸疾患(IBD)は複合的な判断が必要なため、診断が難しい場合があります。症状に合わせて対症療法が行われます。嘔吐や下痢による脱水症状があれば輸液の投与、腫瘍や異物が見られる場合は外科手術、細菌や寄生虫がいる場合には抗生物質や駆虫薬が用いられます。食餌療法も一般的で、低アレルゲン食に切り替えて経過を観察します。また症状に応じてステロイドや抗炎症薬、免疫抑制剤が投与される場合もあります。基礎疾患が影響している場合はその治療を行います。慢性の腸疾患は完治が難しいと言われています。


■ 胆管炎・胆管肝炎(たんかんえん・たんかんかんえん)

【原因】

猫の胆管と膵管(膵臓が分泌する消化液が十二指腸へ出てくるときに通る道)の排出口は同じ場所にあり、これは猫に特有の構造です。この構造的に膵炎や腸炎から胆管へ炎症が広がることも多いといわれています。実際、胆管炎(胆管肝炎)、膵炎、炎症性腸疾患(IBD:Inflammatory Bowel Disease)が同時に起こることもよくあります。
以下は好中球性、リンパ球性胆管炎・胆管肝炎のそれぞれ考えられている原因です。
<好中球性胆管炎・胆管肝炎>好中球性胆管炎は腸管からの細菌の感染が原因ではないかと考えられています。胆管肝炎で症状が進むと、胆管が破裂することもあります。
<リンパ球性胆管炎・胆管肝炎>リンパ球性胆管炎・胆管肝炎の病態には免疫が関わっていると考えられています。

【症状】

症状は慢性的に経過し、激烈な症状ではありませんが長期間続くことが多いです。ただ、好中球性胆管炎では急に激しい症状が現れ、経過も早い急性の症状が出ることがあります。主な症状は食欲不振や元気消失、嘔吐、腹部痛などです。症状が進行すると、皮膚や粘膜、白眼などが黄色くなる黄疸(おうだん)が現れることもあります。
<胆管炎・胆管肝炎の主な症状>・食欲不振・元気がなくなる・嘔吐・体重が減る・下痢など。
リンパ球性胆管炎・胆管肝炎はペルシャ猫で発生率が高いです。また、発症年齢は一般的に6か月~4歳の若齢か6~9歳の中年齢といわれています。

【治療・対策】

胆管炎・胆管肝炎では、開腹手術をして生検・病理組織検査を行い、どのような病態が起こっているのか診断します。その結果が出るまで、抗生剤などが使用されます。好中球性胆管炎・胆管肝炎とリンパ球性胆管炎・胆管肝炎の治療法は以下の通りです。
<好中球性胆管炎・胆管肝炎>主に抗生剤が治療に使われます。好中球性では緩やかな症状が長期間続く慢性だけでなく、急性の激しい状態になることもあります。ショックに関連した低血圧、血液凝固異常への対処、脱水や血液バランス(電解質など)の改善も行われます。また、好中球性では胆石などで胆管が詰まっている場合もあり、そのときは手術で詰まりをなくすことが先決となります。


■ 寄生虫性腸炎(きせいちゅうせいちょうえん)

【原因】

寄生虫の感染が原因です。寄生虫は様々でその形状や性質から、線虫類、条虫類、吸虫類、原虫類などに分けられます。腸管内に寄生しているのは、回虫、鈎虫、鞭虫、瓜実条虫、ジアルジア、トキソプラズマ、など様々です。人に感染する寄生虫も見られます。感染経路は、感染動物の便、何かのタイミングで口から入る、ネズミや蛙などの中間宿主を捕食、母子感染、寄生虫のいる生肉を食べるなどです。また瓜実条虫はノミを介して感染することから、室内飼育でもよく感染が見られます。

【症状】

腸管内に寄生虫が感染することで、炎症を引き起こしている状態です。寄生虫は長期間寄生できるように病原性はそれほど強くないものが多いですが、それでも時間の経過と共に様々な症状が表れます。主な症状は下痢や嘔吐、消化不良や腹痛、食欲不振や体重の減少などです。寄生する寄生虫や猫の発育状況などによって、無症状から死に至る危険性までその程度は様々です。便に症状が表れやすく、実際に寄生虫が確認できる場合もあります。

【治療・対策】

糞便検査を行い、感染している寄生虫を特定します。その後駆虫薬で寄生虫を駆除します。駆虫薬には飲み薬や注射薬、皮膚へ滴下するタイプがあります。寄生虫によっては、成虫の駆除ができてもオーシスト(卵のようなもの)は駆除できないものもあり、定期的な駆除が必要な場合もあります。日頃から便の始末に気をつけるなど、飼育環境を清潔に保ちましょう。外で飼育している場合は、定期的に検査をして駆除を行うのも対策の一つです。多頭飼育も感染が広がりやすいので、注意が必要です。


■ 急性胃炎(きゅうせいいえん)

【原因】

最も多い原因は誤食です。洗剤などの薬物やビニールや金属などの異物、腐った食品や植物など様々です。冷たいものを食べすぎることで引き起こす場合もあります。またネコパルボウイルスなどの感染症や、回虫などの寄生虫が原因の場合もあります。他には基礎疾患の治療に使われる薬剤の影響が考えられます。

【症状】

胃の粘膜に急に炎症が生じている状態で、嘔吐が主な症状です。進行すると嘔吐を繰り返し、水を飲むだけでも嘔吐するようになり、吐しゃ物に血が混じったり食欲低下が見られたりします。食べたものをすぐに吐き出す吐出とは違って、胃炎による嘔吐は胃を大きくへこませて吐くのが特徴です。脱水症状に繋がり、逆流性食道炎を引き起こすこともあります。症状は軽い場合から命に関わる場合まで様々です

【治療・対策】

脱水症状を防ぐために点滴や皮下注射を行ったり、嘔吐がなければ下痢止めや整腸剤などが投与したりします。誤食をしている場合には、異物によっては内視鏡で見ながら鉗子で摘出や外科手術をしたり、薬物であれば胃を洗浄したりします。胃を休まるために体力があれば一定期間絶食をしたのち、消化によい食餌を与えます。感染症や寄生虫などの基礎疾患の治療も合わせて行います。感染症を防ぐためのワクチンの接種や、誤食を防ぐための安全な飼育環境づくりが予防策です。


■ 慢性胃炎(まんせいいえん)

【原因】

急性胃炎の繰り返しによる慢性化や、食物アレルギー、基礎疾患、胃の運動異常などが原因と考えられます。食物アレルギーの場合、アレルギーに気づかずその食物食物を含む食餌を与え続けることによって原因となります。基礎疾患では急性胃炎はもちろん胃潰瘍や腫瘍、肝臓疾患や尿毒症などが影響している場合があり、治療に用いる薬の影響も考えられます。胃の運動異常の場合、内容物を送り出す運動機能が低下することで長時間胃の中に残り、胃酸の影響で炎症を起こすと考えられます。

【症状】

急性胃炎の繰り返しによる慢性化や、食物アレルギー、基礎疾患、胃の運動異常などが原因と考えられます。食物アレルギーの場合、アレルギーに気づかずその食物食物を含む食餌を与え続けることによって原因となります。基礎疾患では急性胃炎はもちろん胃潰瘍や腫瘍、肝臓疾患や尿毒症などが影響している場合があり、治療に用いる薬の影響も考えられます。胃の運動異常の場合、内容物を送り出す運動機能が低下することで長時間胃の中に残り、胃酸の影響で炎症を起こすと考えられます。

【治療・対策】

原因によって治療法は様々です。食物アレルギーの場合は原因の特定と食餌の改善がおこなわれます。基礎疾患の場合にはそれぞれの治療が行われ、胃の運動異常では胃酸の分泌を抑える薬が投与される場合もあります。また嘔吐によって体から水分が失われるため、状況に応じて輸液治療を行います。日頃から猫の様子をよく観察しておき、早く異変に気づくことや栄養管理を行うことが大切です。


■ 消化管内寄生虫感染症(しょうかかんないきせいちゅうかんせいしょう)

【原因】

寄生虫の感染が原因です。寄生虫は様々でその形状や性質から、線虫類、条虫類、吸虫類、原虫類などに分けられます。代表的なものは回虫や瓜実条虫、鉤虫などで、これらは人にも感染する人獣共通感染症です。感染経路は、感染動物の便、何かのタイミングで口から入る、ネズミや蛙などの中間宿主を捕食、母子感染、寄生虫のいる生肉を食べるなどです。また瓜実条虫はノミを介して感染することから、室内飼育でもよく感染が見られます。

【症状】

猫の消化管内に様々な寄生虫が感染する場合があります。寄生虫は長期間寄生できるように病原性はそれほど強くないものが多いですが、それでも時間の経過と共に様々な症状が表れます。腸粘膜の炎症や詰りによる消化不良と腹痛、食欲不振や体重減少、下痢や血便、貧血や発熱、嘔吐などが一般的な症状です。寄生する寄生虫によって猫の発育状況などによって、無症状から死に至る危険性までその度合いは様々です。消化管に寄生しているため便に症状が表れやすく、実際に寄生虫が確認できる場合もあります。

【治療・対策】

糞便検査を行い、感染している寄生虫を特定します。その後駆虫薬で寄生虫を駆除します。駆虫薬には飲み薬や注射薬、皮膚へ滴下するタイプがあります。寄生虫によっては、成虫は駆除できてもオーシスト(卵のようなもの)は駆除できないものもあり、定期的な駆除が必要な場合もあります。日頃から便の始末に気をつけるなど、飼育環境を清潔に保ちましょう。外で飼育している場合は、定期的に検査をして駆除を行うのも対策の一つです。多頭飼育も感染が広がりやすいので、注意が必要です。


■ 細菌性腸炎(さいきんせいちょうえん)

【原因】

食餌などを通して口から細菌が侵入し、腸に感染することで発症します。感染する細菌はサルモネラ菌、ブドウ球菌、カンピロバクター菌、クロストリジウム菌、大腸菌など様々です。食餌が腐っていたり、容器に菌が付着していたり、拾い食いをしたり、菌の付着したものを舐めたりすることで体内に入る場合が多くみられます。季節を問わず年中発症するのが特徴です。

【症状】

細菌が腸に感染して炎症を起こしている状態で、主に食中毒のことです。細菌は腸管の中で増殖して毒素を出し、下痢便や血便、腹痛や嘔吐、発熱や食欲不振などの症状が表れます。症状がひどい場合には脱水症状を引き起こす可能性もあり、早期の対応が必要です。

【治療・対策】

下痢便を検査することで、感染している細菌を判定します。治療は抗生物質の投与、脱水症状が見られる場合には輸液の投与を行います。また便に細菌が含まれるため、消毒などの処理を行う必要があります。細菌は人にも感染しますし、多頭飼育の場合は特に他の猫への感染が起こりやすくなります。ペットフードの適切な管理と清潔な飼育環境を整えることが予防策です。


■ 急性胃腸炎(きゅうせいいちょうえん)

【原因】

外に出る猫は何を口にしているか把握できません。毒になるものを口にする、ネズミやカエルなど寄生虫感染を媒介するものを食べる可能性もあります。日頃からできるだけ元気や食欲、便の状態などを把握しておきましょう。

室内飼育の猫でも、身体的、精神的ストレス下などで体の抵抗力が下がっている状態では急性胃腸炎を発症しやすくなります。一時的であれ、長期的であれ、環境の急激な変化を経験するときに急性胃腸炎になりやすい猫もいます。以下は急性胃腸炎の主な原因です。
<急性胃腸炎の主な原因>・細菌感染・ウイルス感染・寄生虫感染・食事性・中毒など。

急性胃腸炎の症状である下痢や嘔吐はさまざまな重要な病気でも現れることがあります。おもちゃやひもなどの異物を食べている可能性や、消化管以外の内臓の異常の可能性もあるので、症状や状態、経過により必要な検査が行われます。
<猫の急性胃腸炎での検査>・触診・糞便検査・血液検査・超音波検査・X線検査など

【症状】

ごく軽度の急性胃腸炎では、下痢をしていても元気や食欲があります。嘔吐も回数はあまりなく、食事は食べられることが多いです。
<急性胃腸炎の症状>・下痢・嘔吐・食欲低下・元気がない・血便など。

【治療・対策】

急性胃腸炎の予防方法として、猫を過剰なストレスとなる状況や環境下に置かないようにすることが挙げられます。
新しい猫や動物、家族が加わるという場合も、急激な変化を与えるのではなく、少しずつ様子を見ながら近付けるなどの工夫が必要になります。他には、ペットホテルなどに預けなければならなくなったときや大きなイベントがあったとき(お盆やお正月での人の出入りなど)も、それが終わってからの食欲や元気、便の状態などをよく観察しましょう。猫は特定の食物に対して下痢や嘔吐を起こすことがあります。
食事を変更したときも軟便、下痢、嘔吐が出ないか注意しましょう。


■ 巨大結腸症(きょだいけっちょうしょう)

【原因】

先天性、骨盤狭窄や異物などの通過障害、自律神経の障害が原因と考えられます。先天性の場合、骨格や神経の異常によって、便の通過が妨げられていたり蠕動運動が正常に行われなかったりします。通過障害の場合、事故による骨盤損傷や上皮小体機能亢進症などによる発育不全などが考えられます。自律神経の障害の場合、事故による骨盤周辺の神経の損傷や代謝性疾患の影響などが考えられます。また幼猫は母猫が肛門付近を舐めることによって刺激されて排泄を行うため、母猫がいないと便秘を起こす場合があります。

【症状】

大腸の一部の結腸の働きが弱まることなどで、便がたまり拡張・巨大化している状態です。便秘やしぶり、便を出そうと排泄行動を繰り返す、食欲不振、嘔吐、毛ツヤが悪くなるなどの症状が表れます。腹部を触ると、しこりのように糞便が分かることもあります。排泄行動の際、粘液性の軟便や下痢便が少量見られることもあるため、便秘ではなく下痢と勘違いされるケースもあります。長期化すると食欲不振などから脱水症状や衰弱する可能性があります。

【治療・対策】

症状に応じて、脱水症状があれば輸液の投与を行ったり、下剤や便軟化剤が投与されたり、浣腸を行ったりします。食餌療法も行われ、便秘用の処方食もあります。食物繊維の多い食餌は便の量を増やすため効果的とされていますが、状況によっては症状の悪化に繋がる可能性もあります。改善が見られない場合には、外科手術で結腸の部分的切除を行う場合もあります。母猫がいない子猫の便秘では、肛門部分を刺激して排便を促します。治療は長期になる場合が多いため、日頃から便の状態を把握して早期に対応することが大切です。


■ 胃潰瘍(いかいよう)

【原因】

慢性胃炎や腎不全、肥満細胞腫などの基礎疾患の影響、寄生虫などが原因と考えられます。基礎疾患では、胃炎が進行して粘膜下層まで達し潰瘍となったり、肥満細胞腫によって胃液の分泌が増えたり、慢性腎不全から尿毒症を引き起こし胃潰瘍となる場合があります。寄生虫では、回虫などの寄生によって胃炎を引き起こし、胃潰瘍を発症する場合があります。またストレスや薬剤の使用が影響している場合もあります。

【症状】

胃の粘膜がボコボコした状態になり、糜爛や欠損といった潰瘍がみられる状態です。胃の入り口部分の胃底部と出口部分の幽門部に多く見られます。嘔吐や赤黒い吐血、血便や腹痛、食欲不振や発熱などの症状が表れます。体に触られるのを嫌がるようになる場合もあります。進行すると胃に穴が開き、出血や腹膜炎を引き起こし死に至る危険性があります。

【治療・対策】

血液検査や胃カメラによる検査を行い診断されます。基礎疾患の影響による場合は、その治療を行います。肥満細胞腫の場合は外科手術で腫瘍を切除する場合もあります。また胃酸の分泌を抑制する薬剤や胃酸の酸性度を弱くする制酸剤、粘膜保護剤や抗生物質などの投与が行われます。胃に負担をかけない食餌を与えることが予防策です。また様々な基礎疾患の影響が見られるため、日頃からよく観察して、様々な異変を見逃さないことが大切です。


■ 急性小腸疾患(きゅうせいしょうちょうしっかん)

【原因】

寄生虫や細菌・ウイルス、食餌などが原因と考えられます。食餌ではアレルギーを引き起こすアレルゲン物質を含む食餌を食べること、寄生虫は鉤虫症や条虫症などが考えられます。細菌は食中毒によるもの、ウイルス性は主にバルポウイルスが考えられます。バルポウイルスは腸の粘膜を破壊し、栄養や水分の吸収ができなくなることで激しい嘔吐や下痢が引き起こされます。また異物の飲み込みによる中毒や膵臓疾患の影響も考えられます。

【症状】

主な症状として急性の小腸性下痢があります。水様性に近い下痢便で、回数はやや多く、黒っぽい腐敗臭のする便が大量に出る症状が表れます。急性の場合の症状は数日間で、それ以上続く場合は慢性になります。また腹部が腫れたり、嘔吐したり、体重減少、お腹が鳴る、消化や吸収不良による脂肪便が見られることもあります。ウイルス性腸炎などの場合は、激しい嘔吐や下痢によって急激に体力を消耗し、脱水症状を引き起こし、死に至る危険性があります。

【治療・対策】

症状に合わせて対症療法が行われます。嘔吐や下痢による脱水症状が見られる場合は輸液を投与します。寄生虫がいる場合には駆虫薬が用いられます。食餌療法も一般的で、低アレルゲン食や、脂肪分や繊維質に考慮した高消化性の食餌に変えて経過を観察します。また症状に応じて抗炎症剤が投与される場合もあります。バルポウイルスが影響している場合はインターフェロンを投与して免疫を高める支持療法を行います。感染症を防ぐためのワクチンの接種や中毒を防ぐための食餌管理や環境整備が予防策です。


■ 胃内異物(いないいぶつ)

【原因】

消化できない異物を飲み込むことが原因です。猫は普段から食餌を丸呑みするため、近くにあるものに興味を持って遊んでいるうちに飲み込んでしまうことがあります。特に好奇心旺盛な子猫によく見られます。飲み込むものは様々ですが、一般的にはカシャカシャ音のなるビニール類や毛糸などの紐類、口に含みやすいボタンや石などを好む傾向にあります。消化管の構造上、異物は食道よりも胃にたまりやすくなっています。

【症状】

異物を飲み込み、胃に停滞している状態です。猫は好奇心旺盛で、気になる物は肢で転がしてみたり口に含んでその形状を確認してみたりしてしまいます。遊んでいるうちに異物を飲み込んでしまうことがあります。例えばビニールや毛糸、ボタンや石などがあります。食欲不振、嘔吐や吐出、よだれや体を触られるのを嫌がるなどの症状が表れ、誤嚥性の肺炎を引き起こすこともあります。異物は大きいほど症状が激しいとされており、紐状の異物を飲み込んだ場合、食道から胃、小腸まで異変を引き起こす場合もあります。

【治療・対策】

レントゲンや内視鏡で異物を確認します。異物によっては潤滑剤などの投与で詰りがとれる場合や、小さく柔らかいものであれば内視鏡で見ながら鉗子で摘出できる場合もあります。硬いものなどは食道を傷つける可能性があるため、開腹手術を行い摘出します。その後は消化吸収の良い流動食などを与えるようにします。猫の口にしそうな異物を遠ざけることが予防策です。日頃から生理整頓をして安全な飼育環境を整えましょう。


■ 肝リピドーシス(かんりぴどーしす)

【原因】

脂質の代謝異常によって脂肪が蓄積されることが原因です。脂肪を肝臓から脂肪細胞へ運ぶアポタンパク質の不足や、必の須アミノ酸の1つアルギニンの不足が考えられます。インスリンの働きが弱まることで血中に脂肪が残った状態になることから、膵臓の機能不全も原因と考えられます。基礎疾患が影響している場合もあり、糖尿病に続発するケースが多く見られます。また原因は解明されていませんが、肥満で高齢の猫が発症しやすく、ストレスが引き金となって急に発症するケースも見られます。

【症状】

脂肪肝とも呼ばれ、肝臓に著しく脂肪が蓄積し、機能が損なわれている状態です。肝臓は代謝や解毒、胆汁の生成など様々な役割を担っており、その機能が損なわれると様々な症状を表します。食欲不振や体重減少、嘔吐や下痢、黄疸などが見られ、進行すると痙攣や意識障害などの肝不全の症状が見られます。特に肥満の猫で突発的な悪化が見られて、数日で死に至る危険性もあります。

【治療・対策】

食餌を取らない状態になるので、胃などにチューブで強制的な栄養補給を行います。症状に応じて輸液や抗生物質が投与される場合もあります。基礎疾患の影響が見られる場合は、基礎疾患の治療を行います。肥満にならないように、日頃から食餌の管理と適切な運動をさせること、ストレスを与えないことが予防策です。肝リピドーシスは発症すると死亡率が高いため、猫の様子をよく観察しておきいち早く異変に気づくことが大切です。


■ 肝外胆管閉塞(かんがいたんかんへいそく)

【原因】

複数の基礎疾患によって引き起こされると考えられます。多く見られるのは、膵臓と十二指腸、胆管の3つの臓器で炎症が起こることによる閉塞や、胆管や膵臓に腫瘍ができることによる閉塞です。また胆管炎を起こすと同時に粘性の強い高濃度の胆汁が生成されることによって閉塞が引き起こされる場合もあります。胆石による閉塞も考えられますが、猫ではほとんど見られません。

【症状】

様々な原因で肝外の胆管閉塞が起こると、食欲不振や嘔吐、黄疸や肝腫大などの症状が表れます。黄疸は胆管閉塞によって胆汁の流れが悪くなり、肝臓の静脈から心臓を通って全身に運ばれることで表れます。進行して完全に胆管が閉塞すると、胆汁が腸管に流れなくなることから便が無胆汁性になり、灰白色になります。初期段階ではあまり症状が表れず、灰白色の便以外は他の肝臓・胆管の疾患と症状が類似しているため、発見や判断が難しくなっています。

【治療・対策】

肝外胆管閉塞は診断が難しく、血液検査や尿検査、腹部のエコーとX線検査などを行い、胆嚢と胆管の拡張やその原因となる小腸や肝臓の炎症や腫瘍を確認して診断されます。部分的閉塞であれば投薬による治療を行い、改善されない場合や完全に閉塞している場合には外科手術で腫瘍などの切除を行います。また腸管内に胆汁が不足した場合、脂溶性ビタミンが吸収不良になるためビタミンKの皮下投与が行われる場合もあります。定期健診を行ったり、日頃からよく猫の様子を確認したりして早期発見できるようにしましょう。


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